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泣きながら退職を伝えたあの日。

私の履歴書は数年前からすでにぎっしりだ。

もう書く場所が無いので、何年か前の転職時には一番短い期間しかいなかった職場をついに省いた。

もし今履歴書を書く事になったら、やはり次に短い場所を省かなくてはならない。


そもそも

とんと履歴書、履歴を書かなくてはならない場面から離れて久しいのだが。


何のキッカケかふと思い出した。

そんな、恋は多くないが職歴は多い(一ミリも面白くないよ)
私のうん十年の人生の中で、過去に退職時に家族やなんなら退職を申し上げた職場で、覚えている限り2回泣いた事がある。

1回目は、まだまだ履歴書がまっさらに等しい初就職した職場で。
まさしく新社会人時代。

就職も初めてなら、ひとり暮らしも初めて、東京暮らしも初めて
初めてオンパレードだった若かりしあの頃。

バイトならした事がある。
ひとり暮らしと言っても会社の寮のアパートに同僚と住んでいたので
実質1人ではないし、東京は行きたくて行きたくて堪らなかった憧れの場所。

だけど、私は半年ちょっとしか持たずに実家に、田舎に舞い戻った。

電話で泣きながら仕事辞めて帰る、、、、と言ったかは正直覚えていない。
でも、言ったのだと思う。

ただ職場の上司の元に行って辞めたい峰を伝えた時はきっと泣いていたと思う。

普段そんなに泣きべそなキャラじゃないのに。
たまり溜まって噴火、、、、ならぬ決壊してしまったのだと思う。


「もう辞めたい」
「あーあ辞めちゃおかなア」
「私もう辞めるから」

とため息のように気軽に「辞める」を言える人は大抵辞めない。
そんな場面を山程見てきた。

そりゃいつか辞めるだろう。でもいかにもすぐにでも辞めたい口調で
いよいよ辞めるのか?と思いきや辞めない。

私はためて溜めて貯めて、最終的に「辞める」を口に出すときは
本当に辞める時だけ。冗談でもため息でも愚痴でもなく本気の「辞める」だ。

練習用の弾は持っていない。初めから実弾一発しか渡されていない。
なので失敗は不可。

だから「相談」ではなく「決定事項」

「退職願」ではなく、それはもう「退職届」なのだ。

20年以上前に泣きながら上司に伝えてすんなり「はいそうですか」になったかは記憶の彼方なのだが、とにかくじきに辞められたのは確か。


2回目はもっとずっと大人になってから。

そこには実質2週間しかいなかったが、あまりのストレスでおそらく3キロくらいは痩せた。

2回目は2回は泣いた。

直属の上司に電話で「もう無理だ」と伝えた時。
その後会社に行ってその上の人たちと話し合った時。

普段そんなに感情的ではなくむしろ冷めている私が、泣くなんて自分が一番驚いてたけど、周りがやっぱりこれ以上無理だと判断してくれたのは、やっぱり泣いてしまったからだと思う。

涙は何で出たのか分からないが、あの時確かに私を助けてくれた。

あんな思いはもう二度とごめんだけど。


履歴書一杯の職場で、いろいろな辞め方をしていろいろな方々に迷惑をかけたりしたんだろうなと思う。

だけど、それは一時的で。

私がいなければダメな職場なんて一つもなかった。

私がいなくなって無くなった会社なんて一つもなかった。

時間がだいぶ経って閉店したり、縮小したり、そんな職場はあるにはある。
でもきっとそれはなるべくしてなったのだから、私には関係ない事だ。

そんな影響力私にはない。

だからなにかをためらって、我慢して我慢して、決壊する前に辞めちゃっていいんだよ。

冷たい言い方をすれば
私がいないと困るとか
仕事が回らないとか
うぬぼれるなよ。

アナタの代わりは必ずいるし、いなくてもなんとかなる。

だけどアナタ自身はひとりしかいないんだから。




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