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モバイルバッテリーを使用するDC昇圧コンバーターを作成する。

普段野外で録音する時にはミキサー等は使わないのだが、同人ラジオを収録する時には複数本マイクを使うので自作したミキサーを使用している。自作と言っても大したものではなく、FETを幾つか使った物で元回路は昔にラジオの製作(電波新聞社)に載ってたものを改良したものだが、このミキサーの電源に9V乾電池を使っていて毎回交換するのが面倒臭くなって来た。なのでモバイルバッテリーから電源を供給出来る様にDC昇圧コンバーターを作る事にした。モバイルバッテリーなので入力は5V、出力は9V以上あれば良い。秋月電子通商のHPでICを探すとNJW4190と言うICを見つけた。入力の倍電圧の出力をこのICとたった3つのコンデンサーで実現出来ると言う。昇圧回路の設計の面倒臭い所にコイルのリアクダンスの設定があるのだがこのICはそれが不要だ。また、発振周波数が約300KHzなのでオーディオ周波数帯に影響を与える可能性も低い。早速部品を購入して作成してみた。自作ミキサーの中に作り込む手もあるが、ICから発するノイズがどの様な影響を及ぼすかわからないので基板は小さな箱に収めた。

購入したNJW4190 残念ながらDIPパッケージでなくSOP

またミキサー側にも入力端子を付ける改造を施した。ICをSOP-DIP変換基板に付け、部品共々基板にハンダ付けする。完成し、早速動作チェックするとモバイルバッテリーにつないですぐはちゃんと電圧が出てるが数秒するとモバイルバッテリー側の残量表示のLEDが切れ電気が遮断されてしまう。家にある他のモバイルバッテリーを試してみたがいずれも数秒から数十秒で電気が遮断される。調べてみたら、普通のモバイルバッテリーは消費電力が少なすぎると遮断するらしい。それを防ぐには低電流モードのあるモバイルバッテリーを使わないといけないらしい。とは言え、この昇圧コンバーターの為に新たにモバイルバッテリーを購入するのはアレだなぁ、と思い入力側に100Ωの1W酸金抵抗を付ける事に。モバイルバッテリーから見て一定以上の電力が流れていると認識させなければならないからだ。入力が5Vなのでずっと抵抗に50mAの無駄な電気が流れる事になるが仕方ない。この抵抗を付けて動作チェックすると一台のモバイルバッテリーはずっと電気を供給する様になったが、他のものはやはり電気が遮断される。更に調べると0.1A位流さないと認識されないものが多いらしい。とりあえず動作したモバイルバッテリーをこの昇圧コンバーター用に使う事にして実際に収録で使ってみる事にする。

追記:実際に収録で使用してみたが、特に問題はなかった。気にしてたノイズも収録した音を聞き直して何ら問題ない事がわかったので良かった。

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