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■私が「嫌だ」と思うことは、他の人も「嫌だ」と思っている

2030年前後(あと6年)まで、会社組織においてマネジメントを行っている役職者の多くを「昭和生まれ」の世代が占めることになります。
 ※2030年に60歳になる人は、昭和45年生まれ
  昭和の最後64年(平成元年)に生まれた人は、2030年になると41歳
  現在、役職についている40代後半~50代前半の人たちは、今後10年
  以上平成生まれの人たちの上司として役職者にとどまるのです
 
   ※一部、令和生まれの人も含まれて来ると思いますが…
   今年(令和6年時点)の年齢 ※誕生日を迎えた年齢
    40歳…1984年:昭和59年
    45歳…1979年:昭和54年
    50歳…1964年:昭和49年
    55歳…1969年:昭和44年
    60歳…1964年:昭和39年
     ➡現在45歳の人で役職についている人は、60歳までの15年間
      皆さんの上司として組織に存在するのです…

現在、主流となっている60歳での定年退職が年金制度改革や労働人口減少等により、65歳まで定年退職の年齢が上がったり、継続雇用制度により更に
+5年「昭和生まれ」世代が組織に残り続けることになります。

現在の役職者の多くを占める中高年(40~50歳代)が一番苦手とするのが「変化」することです。
昭和の高度成長時代を経験している「昭和生まれ」世代は、物を作れば売れていた大量生産大量消費の成功体験を未だに心のどこかに持ったまま組織で生きているのです。
 ※バブルがはじけたのが昭和の終盤(38年前:1986年頃:昭和61年)~平成
  の序盤(33年前:1991年:平成3年)と言われています
  
その時から続いている旧態依然とした仕事の進め方、社員管理の仕方などマネジメント方法も含めた組織風土を心の糧として生きている「昭和生まれ」世代が多いのです。


■自分が「嫌だ」と思うことは、相手も同じように「嫌」なもの

●組織風土が職場環境を左右する

同じ仕事をするなら良い意味で「楽しく」したいですよね。
この「楽しく」の意味は、メンバー全員が高いモチベーションを保ちながら仕事に取組むということです。
 ※仕事が「楽しく」感じる

メンバー同士、自発的に協力し合い、目的達成に向け、邁進できる環境を作ることが大切です。
 ※邁進(まいしん)・・・目標や目的に向かって、ひるむことなく、
              まっしぐらに進んで行くこと

仕事をすることにより、会社から対価をいただいているわけですから、時には厳しさも必要です。
「昭和生まれ」世代の多くが、日本人が「エコノミックアニマル」と呼ばれ「24時間働けますか?」の時代を経験し、その時の上司・先輩の厳しい指導を受けています。
 
※「24時間働けますか?」を知らない人もいると思いますが、YouTubeで
  「24時間働けますか?CM」で確認してください。
  当時の働き方が垣間見えます。

また、
私を含めその時代の人たちが組織の中で絶対的なものと思っているのが、役職や経験年数、年齢などを規準とした上下関係なのです。
上司・先輩の発言は、絶対的なものという自分たちの価値観を部下・後輩に
押し付け
てしまうのです…
 
※エコノミックアニマル・・・経済的利益を追い求める動物の意
               昭和40年代、国際社会における日本人の
               打算的・利己的な態度を皮肉った言葉

「昭和生まれ」世代が責任者の立場になってマネジメントを行う場合の参考とするのが、当時、上司や先輩から受けた「厳しい指導方法」「身を粉にした仕事のやり方」なのです。
「昭和生まれ」世代は、他のやり方を知らないのですから、そうならざるを得ない人が多くなるのも仕方ありません。
 ※「昭和生まれ」世代でも一部の人は、時代に合ったマネジメントを行お
  うと努力している人もいるので、全員がそういうわけではありません
  が…

しかしながら、厳しさだけでは、仕事に向き合うときの「やる気」、「モチベーション」は長続きしません。
現代は、「ストレス社会」なのです。
いつも厳しさを前面に出していると、メンバーの中で、会社に行くこと自体が負担に感じてしまう人が出てきます。
必要以上にストレスが溜まってしまう職場は、誰も行きたくはありません。

そのストレスは、組織風土や職場環境の問題です。
 ※組織風土・・・組織を構成するメンバーの間で、共通認識が生まれてい
         る考え方や思想、価値観のこと

時代は大きく変わり、色々な場面で「働き方改革」という言葉が聞かれます。
現在、組織の多くの役職を占めている「昭和生まれ」の人たちが入社した頃とは、大きく環境が変わっているのです。

しかしながら、現在多くのマネジメントを担っている「昭和生まれ」世代の人たちが「一番変化を嫌う」人たちなのです。

時代の変化、環境の変化と共に組織風土も変わらなければならなかったはずなのに、ほとんどの企業(特に組織の大きな会社)の役職者が変化を嫌い(変化するには労力を使う、変化しない方が負担が少なく楽だから…)組織風土は、旧態依然のままです。
 ※旧態依然・・・昔からの状態や体制が変わらず、進歩がない様子

上司・先輩の中でも「変えなければいけない」と思っている人がいるはずです。
昔からのやり方に疑問を感じている人も少なくありません。
しかし、個人の力では到底変えることができないのも事実です。
でも、このままで良いのでしょうか?

組織全体を変えようと思わずに、まずは、最小単位(チーム等)から自分たちが思い描く改革・変革に取組んでみたらどうでしょう。
課題点、問題点を抽出し、解決策を検討し、その案を持って信頼できる上司に相談してみましょう。

以前「部下は上司を選べない」でお話ししましたが、なかなか信頼できる人が上司になっているケースは少ないと思いますが、それでも行動を起こしてみましょう。

あなたが思っている以上に上司は、「変えなければいけない」と思っているかもしれません。
接点を持つのを避けていた上司(自分には合わないと思っていた上司)に腹を割って相談してみると、意外に相談しやすかったり、真剣に聴いてくれてフォローまでしてくれるかもしれません。

本来の仕事をしながらのトライアルになりますので、取組んでいる人達には負担が増すかもしれませんが、自分たちの職場を改善するという意識の下、
頑張って取組んでみましょう。

ある芸能人も言われていますが、一度に大きな改善ではなく、小さなことからコツコツと進めないと組織風土に穴を開けるのは難しいことなのです。
小さな改善を重ね、その実績を持って、上司にアピールし、上司を納得させれば、その部署で改善したマネジメントが実践されるでしょう。
 ※一部の上司は、「部下が出しゃばるんじゃない」という後ろ向きな発言
  をする人もいるはずなので、上司の気質を見定めて進めるしかありませ
  んが…

行動を起こさなければ、何も変わらず、停滞したままです。
成長もありません、逆に現状維持は後退を意味
しています。
改善に向けた第一歩は、小さなことから、まず行動を起こすことです。
こうして小さなことを積み上げていくことが大切なのです。

第49回
■自分の評価を上げるための「メモ」に何を書くのか?Part1|丸ちゃん (note.com)

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