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霊能者が語る 妻とのあの世日記 第77 回 「生前魚釣りが趣味の人は、魚の霊に襲われるのか?」

「そこで疑問なんやけど、魚釣りを趣味にしてる人があの世の自分スペースの海で魚釣ってるとするやん。
それは全て、その人の経験か記憶にある「情報の投影」であって、実際にその時に釣られた魚の幽霊がやってきて「再現してあげます」ってやってるわけではないよね?」
「試しに釣ってみる?」
「僕は磯釣りはサビキでこあじ釣ったり、屋久島でなんか平らなアジっぽいのをよく釣って食ってた記憶しかないね。何回か磯釣りにも父に連れて行かれたことあるけど、屋久島の磯は本気で足滑らしたら死にそうなとこが多かったよ」
「ここでそれやってみたら?その時釣れたのが来るかも」
「屋久島では海亀に魚取られる時もあったりしたけどね」
「その時の海亀です、って来るかもしれないわね」
「そんなん嫌だがね」

そもそも、魚つりは堤防や岩場からしかしたことがないので、砂浜からする手法をしりません。
そこで、妻にその辺話すと

「あっちに岩場があるからそこで釣るといいんじゃない?」
「釣り道具は?」
「これでいい?」
「なんかイカツイの出てきたね」
「昔海で釣りした時に持ってた記憶のある釣り竿がこんなのだから」
「これは屋久島とかでは岸壁から魚釣る時に使うやつやね。
堤防からはもっとほっそい竹竿とかで釣ってたし」
「そんな貧乏くさい小学生とは違うんだから、これ使って釣ってきなさい」

と言われたので、足元に猫を引き連れて魚を釣りに行きます。

「こいつら魚食ったりするんかね?」
「みんなキャットフード世代だから魚あげても食べきらないわよ。魚の骨とか刺さったら大変だし」

あの世で魚釣り。
以前、あの世の人に会いに行った時に魚釣りしてる人と会ったことはありましたが。その時はこの魚の出所とか、そもそも魚の霊が釣れるのかとか、そういう疑問が浮かぶことなかったですね。
当時は「あの世のひとに会える!」だけでテンション上がってたのでそれで十分だったですけど。
最近のようにそれが当たり前になると色々と疑問が出てくるものです。

魚釣りの場所は平らな石が積み重なったところなので、そこに座って釣り糸を垂らすことが可能な状態。
足元から海を覗き込むと、透明な青い水の中に熱帯魚が泳いでます。
妻のとこにある海岸は南国の遠浅の白砂に青い海なので、魚釣りには正直向いてないような気がします。
熱帯魚は口が小さいので針の小さいもので釣らないと難しいですし。

これはもっと沖を狙うか

ということで、船を用意してもらってある程度沖に出ることにします。
あの世なんで、海に落ちても死ぬわけではないので気楽ですよ。
ただ、妻の「釣り舟のイメージ」が豪華クルーザータイプだったので運転する人とかなんか他に何人か乗り込んで移動する大袈裟な感じになっております。

「もっとこう、小さい一人乗りでいいのに」
「私も見たいもの」
「手漕ぎボートでええやん」
「船の中で猫と一緒にいられた方がいいじゃない」

運転する人、船の中で手伝いしてくれるメイドのような人、ヘルパー二人もついてきてました。

なんか、その辺でアジゴでも釣ってみようかと思ってたのに、松方弘樹の番組みたいに、カジキでも釣りに行くような様相になってきたぞ。
と思いつつ、とりあえず釣りに行くことになります。

あの世で釣りの話とか、そういうの書く人そんなおらんやろな

とか思いつつ、とりあえずなんでも記録に残しておきますよ。


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