恋愛嫌いの独り言

私は恋愛が物凄く苦手だ。好きなキャラが末永く幸せにいちゃついている姿は好きだ。でも、現実の恋愛とは別物だ。


人として好きな友達以外の恋愛話や惚気、そして

「恋愛しようとしている私を想像するだけでも吐き気がする。」

本当に申し訳ないが、恋愛というものが不愉快で気持ち悪いと直感的に思ってしまう。

昔から女の子らしい格好や色を拒み、好きな色は水色や青、着る服はBAD BOY、読んでる漫画はサンデーかコロコロ、ひどいときは本屋の少女漫画コーナーすらも寒気がして友達が物色しているのを遠目から眺めていた。今でも少女マンガなんて一冊も読んだことはない。

昔は多分、「恋愛とかまったく興味なくてアウトローな感じになってるあたしカッコイイ」とか思っていたのかもしれない。

実際私はその年頃の女の子としては破綻していて、俗に言うオトコオンナだった。真冬の体育館で半袖短パンの男たちと混じって自分も半袖短パン。非常に残念な女の子だった。

成長するにつれて勘違いバカはナリを潜め、辛く険しい厨二道を突き進み、立派なオタクへと変貌した。部活は勿論美術部。

仲のいい友達とは恋愛話なんてほとんどしない。好きな漫画やゲームの話をたくさんして、好きなだけ絵を描いて、そのころからSNSを始めて世界が広がった。コミュ障で極度の人見知りだったが、ゲームのオフ会にも行った。

それまでは浮ついた話や惚気など見る機会もあまりなく、Twitterで見かけてもなんか嫌だなって思って、惚気しか呟かなくなったフォロワーとか、彼氏とのあれこれが多く占めますとプロフィールを更新したフォロワーとなんとなく縁を切るだけだった。

無意識にそういった情報をシャットアウトしていたので、自分の恋愛嫌いを大した問題に思っていなかった。

そんな私が一度だけ男と付き合った。共通の趣味で知り合ってオフ会を重ねて、そんななかで好意を抱いてもらった。

初めてのことだったので嬉しく、また私も彼と遊ぶのが楽しかったので二つ返事で了承した。

恋人ができるとやはり考えるのは恋人との接し方で、人にもよるだろうが、たいていは手をつないだりキスをしたり朝チュンしたりするのだろう。

だが私は、どうしても「彼と手をつなぐ私は気持ち悪い」、「彼とキスをする私はもっと気持ち悪い」、「朝チュン?オエッ」という感じで、想像するだけでサブイボが立つようになっていた。

彼から頭を撫でられたり、密着するように抱きしめられた時は本当に気持ち悪かった。私が

恋愛を楽しんでいるビジョンが全く見えず、恋人として彼とどう接していいか分からなかった。手をつながれそうになったら「今日は体調悪いから」と変な理由をつけて断っていた。

結局彼とは恋人としての経験値を稼ぐこともなく微妙な距離感のまま一年ほどで別れた。

付き合ったことで明確化された節はあるが、やはり恋をしている自分という像が気持ち悪いのだ。人の好意は嬉しいが、それを自分のものとして消化することにすごく嫌悪感を抱いてしまう。


恋愛をしている私は、恋愛をしようとしている私は、世界一気持ち悪い。


もしかして、自分が根深い部分から恋愛している自分を嫌悪しているから、他人が恋愛している様をみて自分に投影して気持ち悪いとでも言っているのだろうか。他人から見れば物凄い迷惑だし、そんな自分の感受性もやばい。

また、もうひとつの可能性として考えているのが、私は女扱いされるのが苦手ということ。

先述の通り私はこれまでオトコオンナとして生きてきた。イタい勘違いは減ったと思うが、結局私は男っぽい女から抜け出せていないのだ。

スカートなんて、中学高校と就活用のものしかない。髪だって伸ばしてせいぜい肩まで。

態度や仕草だって仲のいい友達の前では男っぽい。友達に「オスじゃないの!?」とからかわれてもなんとも思わない。

自分の性に疑問を持っているわけではない。が、心のどこかで自分を女性として見られるのをきらう節はある。だからといって”本当に”男性と見られたいわけでも男性になりたいわけでもない。女性が性的に好きでもないし。

よくよく考えれば無意識とはいえそういう意識を持っているとなると、私を女性として包み込もうとした元彼への嫌悪感は分からなくもない気がする。彼に寄り添って欲しかったのは女としての私でなく、私としての私だったのかもしれない。

そんなよく分からない私だが、最近猛烈に人恋しい。一緒にいてくれる”誰か”がほしくてたまらない。

私は「恋愛とかは一切したくはないが一緒に過ごしてくれる相手」を求めている。

私は今一定の制限下の中でならいつまでも無料で遊べるフリートライアルが存在するファイナルファンタジー14にお熱だ。既にプレイして三年目。リアイベにも足を運んでいる。

そんなFF14であるが、ちょいちょい「夫婦でFF14を遊んでいますが、一緒に遊ぶためにこんなゲーム部屋つくりました!」という画像とともに大きなパソコンが二つ並び、周りにグッズを敷き詰めた二人で一緒にFF14をする空間をSNS投稿している光景を見かける。

はっきり言ってすげえ羨ましい。

私も誰かと隣同士でデスクトップおいて一緒に同じゲームをやりたい。絶対楽しい。

(ただこれも惚気の形態のひとつだとも取れるが、全く嫌悪感や嫉妬に見舞われない。羨ましさが勝っているからだろうか。)

今「誰か」と言ったが、本当に私は誰かと一緒にいられるなら、気の合う人であれば性別なんて関係ない。どっちでもいいのだ。おそらく、私を女じゃなくて”私”として認識してくれれば。

私の視野が狭いだけなのだが、恋愛感情抜きで一緒に屋根の下で暮らし続けている人たちはどれくらいいるのだろう。

どういう風に知り合って、どういういきさつで一緒に暮らすに至るのだろう。参考にしたいからぜひ教えてほしい。

結局、私の恋愛嫌いは私自身が認識を改めないといけないようだ。

私はそこまで克服したい訳ではないので、多分これは治らないままなんだろう。だけど、惚気を見て嫌な気分になったり、パートナーを探そうにも動きにくいなど自分にかかる負担は多い気がする。

どうしたものかな。

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