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台湾出張顛末記3(最終回)

8. 2週間後
発熱や咳などの症状が無ければ無事隔離解除となります。解除日はホテルの指示に従ってエレベータを降りロビーで宿泊代を清算して解放となります。ここからは自由ですが、仕事先は台中なので、すぐに台中へ向かいます。通常移動には新幹線等の公共交通機関を使用しますが、今回は会社命令として送迎車で移動しました。

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9.台中にて
台湾は営業自粛などなく、台中も普段と変わらない賑やかなままですが、工場などは入構前に体温測定し常時マスク着用が義務付けられています。またホテルや飲食店スタッフもマスク着用での応対となっています。この辺は日本と変わりありません。日本と違うところは、営業自粛が無いので食事飲酒には一切困らないというところです。Goto何とかなど無くとも、週末になると台湾国内旅行者でホテルのロビーが溢れかえっていました。これが世界で最もウイルスの封じ込めに成功している国なのです。日本と比べてその差は歴然。台湾と同等の措置ができていればGoto何とかなぞ必要無く、少なくとも国内経済は回せていたはず。そう思うと情けない上に為政者への怒りがこみ上げます。

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10.業務完了し帰国へ
約3週間の業務が完了しいよいよ帰国となります。帰国手続きは普段と同じですが、空港チェックインカウンタで健康状態を確認する書類が渡されます。これは帰国時に受けるPCR検査で必要となる書類となります。チェックインを済ませたら出国します。出国後のお楽しみといえば免税店。桃園空港は成田空港と違い、ほぼ全ての店が開いています。ですがそもそも客がいないので開店休業状態です。飲食店もほぼ開いていますが、こちらも客があまりいませんでした。

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11.帰国便
帰国便も新しいB787です。しかし乗客はわずか9人。機長、副機長、CAを合わせると乗員の方が多いかも。こんな飛行機飛ばしていたら経営が傾くのも頷けます。いや傾いたら困るのですが。(写真は出発前の待合ロビー)

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12.PCR検査
成田には21時過ぎに到着。乗客は降機後、空港スタッフにより密にならないように集められて1列縦隊でPCR検査エリアへ向かいます。エリアへ着いたら用意してある席につき、PCR検査について説明を受け、2~3人ずつ検査に向かいます。検査は唾液を採取する方法か、唾液が出ない時は鼻に綿棒を入れる方法を選ぶこともできます。唾液採取は1人ずつブースに入って行います。試験管に漏斗を乗せて、その中に唾液を垂らしおおよそ1cc採取します。ブースの壁には唾液が出やすいようにレモンや梅干しの写真が貼ってあるのですが、私はどうしても唾液が出ませんでした。鼻綿棒を希望したところ別のブースに連れていかれ、ベテラン風の看護師さんに奥まで突っ込まれ、あっあっと言ってる間に終わってました。終わったあと、少しの涙とともに、これで大丈夫なのかなという不安があったことは、これを読んでる方にもそれぞれ経験あることでしょう。なお降機してからPCR検査終了まで写真撮影はできません。
13.現場の人たち
結果が出るまで1時間ほどかかるので待機エリアで待ちます。ここでは水やパン、菓子などが用意され待っている間の飲食が可能です。待機エリアで案内係のおじさん(おじいさん?)が「好きなだけ持って行っていいですよ」と明るく声をかけてくれます。こんな夜遅くまでお疲れ様と思ったと同時に空港関係者、医療関係者、警察・警備関係者など老若男女問わず、皆がこの現場を支えているのだなということに気付きました。そう、この国はいつだって現場が支えているんだよ。と、興奮しながら入国に向かいます。
14.帰宅
陰性と判定されたら証明書を持って入国して帰宅、またはウィークリーマンション等へ移動できます。ただし公共交通機関は使用できません。ハイヤー等の送迎車を予約するか、それができない場合は国で用意した待機用ホテルへ送迎バスに乗って行くことになるようです。今回は会社が用意したハイヤーで自宅まで帰りました。
15.自宅隔離
私は自宅で2週間自主隔離という形で過ごしました。台湾と違って罰則と監視機構が無いため、出歩こうと思えば出歩けます。ただし万一何かあった場合の道義的責任はそれなりに追及されることでしょう。今回自宅隔離期間は出勤扱いとなり書類作成などで過ごしました。食料品の買い出し以外で外出することはなく、また2週間発熱等の症状も無く全て完了となりました。(写真は自宅での妄想キャンプ)

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というわけで、台湾出張顛末記はおしまいです。ここまで読んでいただいたお暇な方にはお礼申し上げ、これにて。

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