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スパイダーマン ノーウェイホーム 感想2 ネタバレ有り編

前回はネタバレなし編ということで感想投稿したので、今回はゴリゴリのネタバレあり感想を上げていきたいと思います。

以下ネタバレ注意!!





グリーンゴブリン=ウィレムデフォーの恐ろしさ

今作ヴィランのMVP!シンプルにただただ怖い。ジョン・ワッツは大人の二面性を描くのが上手だが、その点でもグリーンゴブリンという人物は最適だったと思う。

ハッピーのアパートでのアクションシークエンス、あそこが本作の白眉。スパイダーセンスが今までにない不穏さで発動され、ノーマンが完全に乗っ取られていることが発覚する。そこでの瞬時の表情の変化がうますぎる。

ホーム三部作では毎回中盤で怖い大人の正体が明らかになる場面があり、そこが毎回名場面となっている。ホームカミングなら車内会話シーン、ファーフロムホームならミステリオの正体がわかる場面。そこに続いて今作でも名場面が生まれた。

しかもその後に続く怒涛のアクションシークエンス! アパートをぶっ壊しながら、グリーンゴブリンの怖さを見せながら、ピーターの全てが文字通り崩壊していく。特にその直前まではドックオクのアーム正常化に成功したり、少しコメディタッチだっただけに、一瞬で全てが崩壊する絶望感が半端ない。

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ちなみにこの場面のアクションが今作では一番好き。文章では説明難しいが、ウェブで上に飛び上がってから床に叩きつける動きとか、生身のアクション感が素晴らしい。

ゴブリンに飛びかかって何発も殴るシーン、あそこでジョーカーばりの狂気スマイルを見せるウィレムデフォーがまじでやばい。狂ってて最高。(語彙力)


ヴィランたちの「治療」

今作で、ピーターがヴィランたちを治療していくという点が引っかかる、という意見も上がっているよう。個人的には全く気にならず、むしろトムホ版ピーターの純粋さ・優しさが出ておりとても良かったと思う。

そもそも今作で「治療」されるのは、事故により望んでいない内面や姿に変えられてしまったヴィラン。そこを本来の人物に戻してあげるということは特に問題ではないかな?と思った。優しさの押し付けや、強制的なfix・cureには見えないよう的確なバランスだった。

特にドックオクが自我を取り戻してからの、アルフレッドモリーナの演技が良い。自分に戻ってからの表情や、トビーピーターとの再開の場面は(How are you?からのTrying to be betterの掛け合いも含め)感動的だった。

ただ、エレクトロはなぜこっちに来れたのか?アンドリューの正体は知らないままだったはず。デザイン変更のロジックも無理がある。ただジェイミーフォックス本人のbadass感を全面に出したエレクトロがカッコ良いので問題なし!笑  電気がマスクのようになる演出も素晴らしい。


 歴代スパイダーマン

噂されていた歴代スパイダーマンの登場!正直驚きはしなかったが、やはりアツすぎる。初日だったのもあるが、日本の劇場では珍しく、アンドリューとトビーが出てきた途端ざわついた。特にサムライミ直撃世代なので、(不評の3も大好き)トビーピーターを再び見れるだけで泣ける。

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アンドリューピーターにもたくさん良い場面が用意されていてそこもいちいち泣ける。特にMJを救うシーン!!これは今更言っても説得力ないが、予告の段階で予想していた。トムホの手が届かなくても、アンドリューが手を差し伸べてお互いにとっての救済となるはず。もしそれが起こったら劇場で死ぬほど泣くわー!とあらゆる友人に話しまくっていたので当たって嬉しい。 今作屈指の名場面。

アンドリューのアメスパ2後の展開や、トビーとMJとの関係性の仄めかし、親友ハリーや歴代ヴィランの話。小ネタ満載で楽しい。

ピーターのMy back...の小ネタは正直なくても良かったかな?笑 今作にはメタ的ギャグすぎるように感じた。


「大いなる力には大いなる責任が伴う」

この言葉を3人とも共通認識として持っている。失意の渦中にあるトムホピーターに声を掛ける場面。観客もトムホピーターも包み込むような優しい場面だった。

最後のトムホピーターの暴走をトビーピーターが止める場面。あれはあれでアツかったんだけど、メイおばさんの言葉を思い出して自ら攻撃を止める、という展開の方が泣けたかもしれない。トムホピーターの成長物語としても筋が通っている。

最終的にピーターは子供っぽい理想主義を捨て、真のヒーローとしての一歩を踏み出す。


自己犠牲の選択へ

最後アパートの窓から飛び出した時、コーヒーカップの文字が映る。

「We are happy to serve you」

ニューヨーク市民のためにヒーロー活動を続けていく宣言であり、スパイダーマンという存在は一人だけではない。今作の締めくくりに完璧だった。

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