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ワークマンの解体新書①<189/1000>

【ラジオ体操492日目】
『ニコチンレス生活213日目』

こんにちは。
中身が真面目ではないので、見た目だけでも真面目にしようと意識してきた結果、中身も真面目になったと自負しているコマリストです。


今日は『ワークマンのココがすごい!』というテーマで書いていきたいと思います。


最近、ユニクロに並んで、アパレル業界で爆発的な成長を遂げたワークマンという会社を知らない人はあまりいないと思います。


元々は、工場の現場作業や、建設業の作業員が使用する作業服や靴、軍手などなど、作業用アパレルを扱う専門店


今でも、その地位を他社に明け渡したりはしていません。


薄利多売競争を繰り返す中で、アパレル産業が壊滅的な状態になって、斜陽産業と言われるようになって早数年。


こんなアパレル産業において、ワークマンが急激な成長と進化を成し遂げている秘密について探ってみたい。


今日は、大量生産だけじゃない!緻密に計算されたワークマンの戦略から学ぶV字回復のヒントについてのお話です。


久々にクソ真面目な企業研究的なテーマで書いていくので、何かのヒントを提供できたら良いなと思います。

ワークマンの快進撃

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ここ数年間のアパレル産業は、ほぼすべての企業でマイナス成長を続けています。


ただでさえ、少子化による人口減少が進んでいるなかで、コロにゃんの感染拡大による外出自粛。


多くの人は外出しないので洋服にお金をかけなくなり、全国の百貨店売上は悲惨な状態になっています。


私がこの半年間でお会いしてきたアパレル関連企業の経営者は口を揃えて、『コロにゃんが落ち着くまで待つしかない』とおっしゃられていました。


そんな状況の中でも、売上を伸ばし続けた企業が2つあった。


それが、『ユニクロ』で知られるファーストリテイリング社と、今回の主役となる㈱ワークマン。


両社の代表的な戦略は非常に似ていて、実現手法は異なるものの『低価格・高品質』を売りにしています。
#品質については懐疑的な意見もある
#実際売れているから文句は言えない


もともと、長い年月をかけてイメージ戦略を展開してきたユニクロが、選ばれるのは何となく理解できますが、なぜワークマンは選ばれたのか。


これを紐解いていくことで、あらゆる業界で活用できる戦略のヒントが見えてくると思います。

低価格実現の手法

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まず、ワークマンの代名詞の一つになっている『低価格』をどうやって実現したのかということについて。


これは比較的有名な話で、アパレル業界にいる人であればほとんどの人が知っています。


ワークマンが使った手法は、「空きの活用」でした。


ワークマンが扱う商品のほとんどは中国で生産されています。
そして、その中国縫製工場では、夏場が閑散期というのが常識でした。


けれど、中国にはもっと働きたいという意欲的な作業者が多かった。


ここに目を付けたワークマンは、本来であれば閑散期で縫製工場の多くが稼働率を大幅に落とす夏場に、1年分の生産の大部分を行うという手段に出ました。


元々仕事が少ないのが当たり前の時期です。
ただでさえ、大量発注によるボリュームディスカウントが働くのに、相手が仕事を欲しがっているタイミングで大量発注するから、通常よりもさらに安い価格で生産を請け負ってもらうことに成功しました。


中国の縫製工場からすると、年間を通して仕事量が安定するというメリットがある。ワークマンからすると、どこよりも安い価格で製品づくりが出来る。


分かりやすいWINWINです。


もちろん、他のアパレル企業がこの手法を思いつかなかったわけではありません。けれどできなかった。


その理由は、アパレル業界に存在する「流行」という常識。


半年先、1年先の流行を正確に読むことは容易ではありません。
もしも流行を読み違えて、大量に生産してしまえば、大きな損失になってしまいます。


けれど、ワークマンにはこの”当たり前”が通用しなかった。


というのも、もともとワークマンは”作業着”を扱う会社です。


この作業着には、多少の違いはあれど、他のアパレル製品のようにシルエットやデザイン、機能性などにおいて大きな違いはありません。


この作業着をベースに、一般アパレル市場に参入したからこそ、時期をずらいした大量生産を実現することが出来たわけです。

イメージ戦略

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低価格戦略を実現できた理由は何となく分かった。けれど、モノが余っているような時代において、安いだけじゃ選ばれるはずがありません。


ワークマンは何を仕掛けたのか・・?


それは、
『既存ブランドイメージの水平展開』です。


もともと、ワークマンが扱っていた商品は工場作業や建設現場作業者向けのものです。


このジャンルでは圧倒的なシェアを持つワークマンなので、これを知っている人はたくさんいました。


そのワークマンが、一般アパレル向けに商品を展開した。


当然ですが、丈夫で機能性に優れているという既存商品へのイメージが買う側に存在しています。


その状態で、低価格で商品を目の前に並べた。


これを受けて、私達消費者は、『安かろう悪かろう』ではなく、高コスパ商品に違いないと思い込んだ。
#事実かどうかは別
#イメージ戦略


各種メディアでも、
作業着のワークマンが機能性そのままに・・・
丈夫なのに軽くて着心地が良いワークマンの・・・


みたいに取り上げられた。
当時、実際に着心地や耐久性を確認したメディアはいなかったんじゃないかと思います。
#あくまで憶測
#検証してません


結果、ワークマンは商品をほとんど変えることなく、別の市場を取りに行くという無理難題を成し遂げて、一気に業界を駆け上がった。


そこには『ワークマン女子』という言葉を生み出すなど、メディアミックスの戦略なんかもたくさん使われていたわけですが、長くなりそうなので、売り方の話については明日にでも続編として書こうと思います。


何かのヒントになっていたら嬉しいです。

じゃ、またね!

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