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その質問、昨日も・・

【ラジオ体操76日目】

こんばんは。
幼少期から忘れ物が多く、ランドセルを忘れて学校に行ったというエピソードを聞いて、少しは大人になったんだなと思っていたら、カバンを忘れて仕事に行ってしまったコマリストです。
#成長してない


今日は『意図を探る』というテーマで書いていきたいと思います。


ひと昔前と比べると、年齢に対して若々しい人が本当に増えたなと感じるのは私だけでしょうか。


私が子供の頃は、おじいさんって何歳から?という質問に、60歳!と即答していました。


けれど、最近の60歳はとてもじゃないけど”おじいさん”なんて呼べないくらい元気で若々しく見えます。


自分自身が歳を重ねたからそう見えるだけなのか、本当に年齢に対して見た目も含めて若々しい人が増えているのかは、分かりません。
#誰か教えて


でね、本題はここからなんですが、ご年配の方から何度も同じ質問をされたことってありませんか?


若かりし頃の私は、”ちょっとボケたのか?”なんて思っていたりしたんですが、、


つい最近、経営の神様である松下幸之助扇の側近であった江口克彦先生の講義を聞いて、ハッとさせられる気づきがあったので、自戒の念として残しておきます。

繰り返される問いかけ

ハーマン・カーンというアメリカの未来学者と松下幸之助扇が対談を行うことが決まった時のこと。


幸之助扇から、側近の江口さんにこんな問いかけがあったそうです。


「今度、ハーマン・カーンという人がやってくるんやけどな、きみ、どういう人か知ってるか」


唐突な質問でしたが、江口さんは何の躊躇もなく答えることができた。


「ハーマン・カーンという人は米国のハドソン研究所の所長で、未来学者です。そして21世紀は日本の世紀だと言っている人です」


江口さんがこう答えると、「そうか、わかった」と返ってきたそうです。


ところがその翌日、松下扇からこう聞かれます。


「きみな、今度、ハーマン・カーンという人がわしに会いに来るそうやけど、どういう人か、きみ知ってるか」


昨日も同じ質問をされたのに、忘れてしまったのかと思いつつ、江口さんは昨日と全く同じ答えを返します。


すると、「ああ、そうか」と返ってくる。


やはり、昨日聞いたことを忘れてしまったのかと思いつつ、また別の話題に話を移した。


ところがである。そのまた翌日にこのように聞かれる。
「今度、米国からハーマン・カーンという人が来るそうや。きみ、どういう人か知ってるか」


3度目の同じ質問に、江口さんは憤りを感じていた。結果、また同じ答えを繰り返したのだ。


これに対して、「うん、そうか。そういう人か」と返ってきた。


さすがに腹が立った江口さんだったが、この後、自分が未熟であったことに気づかされると同時に大きな学びを得ることになる。

問いかけの真意

3回にわたって、同じ質問をされたことにイライラしていた江口さんだったが、3日目の夕刻にふと思い返した。


「待てよ。幸之助扇が同じ質問を繰り返し、そして私が同じ答えを繰り返している。それは、自分が質問したことを忘れているのではなく、その質問に対する私の答えが不十分だからではないのだろうか。もっと詳細を聞きたい、もっと詳しいことを聞きたいということではなかったのか。そうだ、きっとそうなのだ」


こう考えた江口さんは、仕事を終えるとハーマン・カーン氏の書籍を購入し、分厚いその書籍を熟読しながらハーマン氏がどのような人物か、どういう経歴の人か、どういう考えでどういう主張を持っているのか。なぜ、21世紀は日本の世紀と言っているのか。そのようなことを記録用紙3枚ほどのメモにまとめあげた。


江口さんは、30分程度で説明できる形で用意しただけにとどまらず、この記録を読み上げて”音声”をテープに録音したのです。


そして翌日、やはり同じ質問を投げかけてきた幸之助扇に対して、30分かけてハーマン氏について説明すると、「うん、ようわかった、ようわかった」と返ってきた。


夕方になって、帰りの車に乗りこむとき、江口さんは吹きこんでおいた録音テープを手渡した。「今晩、時間があればどうぞお聞きください」と。


その翌日、江口さんは「この人のために死んでもいい」と思えるほど嬉しい言葉をかけてもらえることとなった。


そう。同じ質問を何度も繰り返したのは、決してモウロクしたからではなく、”もっと詳しく知りたい”というメッセージを伝えるためだったのです。


さらに、江口さんは”もっと調べてほしい”というメッセージに対して、ただ調べるだけでなく、忙しい幸之助扇のことを想って録音テープを用意したことが、幸之助扇から嬉しい言葉を引き出した。


ただ、頼まれたことを100%こなすだけでは仕事ではない。相手の期待を超える対応をすることこそが仕事なのだ。私は江口さんの話からこんなメッセージを受取りました。

まとめ

今日は『意図を探る』というテーマで、松下幸之助扇と、その側近であった江口さんとのやり取りについて再現しつつ、そこからどんな学びがあるのかということについて書いてきました。

私自身がこれまでそうであったように、同じ質問を何度も投げかけられた時に、”この人は自分の話を聞いていない”とか”ボケてんのかな?”と思ってしまうことってあると思います。


実際に、その通りのこともあるとは思いますが、江口さんのように”繰り返し質問されている意図は何なのか”ということを考えてみるというのも大切だと思います。


相手の記憶を疑う前に、自分の答えを疑ってみる。言い換えると、相手を責める前に、自分の落ち度を探してみる。


この姿勢は、人生の先輩方から学びを得る際にはとても大切な姿勢なんじゃないかなと。


そして、もう一つ。
人生の先輩や上司から、何かをお願いされた時に、相手の要望に100%答えるのではなく、相手の想像の上を行く対応を常に心がける。


この姿勢を継続できれば、超スピードで自分自身を成長させ、周りからの評価も最高に上がると思います。


簡単なことではないですが、明日から一緒にやってみませんか?

じゃ、またね!



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