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あま~い_100日チャレンジ(53日目)

梅仕事のシーズンが近づいてきました。
梅の実とおなじコーナーに、氷砂糖も並んでいますね。
梅シロップ、果実酒を作るのにかかせない氷砂糖。どうしていつも料理に使う砂糖ではなく、氷砂糖を使うのでしょうか。

氷砂糖は、砂糖の原料であるサトウキビやてんさいに含まれるショ糖を、大きな結晶にしたものです。
砂糖は水に溶けやすいのですが、結晶になっている氷砂糖は溶けにくい性質を持っています。

果実と氷砂糖を容器に入れます。すると、果実の中の水分が氷砂糖によって出てきます。この働きを「浸透圧」といいます。水分の移動を繰り返して、さいごは果実の水分と溶けた砂糖液がおなじ濃度になります。
氷砂糖は溶けにくいため、果実から水分をゆっくりと引き出していくことができます。時間をかけて果実の水分と砂糖が混ざりあうことで、風味を損なわず、果実そのものを食べることができます。

ためしに、普段使っている砂糖を果実にかけてみてください。あっという間に果実の水分が出てきますが、果実は縮んで固くなってしまいます。
実験としては面白いですが、あまりおいしくないと思います。

「浸透圧」を利用したものとして、キャベツの塩もみ、お漬物があります。
野菜から水分を出し、塩分が入ることで、菌が繁殖しにくく保存性が高まります。

日に日に、氷砂糖が溶けて水分が増えていき、琥珀色になっていく様子は見ているとワクワクします。そして、手間暇かけたシロップは甘くておいしい。この季節だけの楽しみです。

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