見出し画像

30代突入はスピッツと一緒に。

20代でいられる時間も残りわずかになってきた。そんな中今日は忘れられない思い出を作りにきた。そう、スピッツのライブである!!自分への少し早めの誕プレに相応しいと言えるだろう。


実はスピッツを生で観たことなかった

大学時代の頃はコピーバンドのためにしゃあなし聞いてたスピッツも、今や日常生活に欠かせない存在にまでなった。オレがこれだけスピッツの良さを語っているにも関わらず、実はまだライブに行ったことがないのだ。

このままではもどかしい。マサムネの生歌を聞かずに死ぬわけには行かないし、絶対あの世で後悔する。

そんなもどかしさを抱えつつも、なんとか今日のチケットを取ることができた。ひみつスタジオツアーもあちこちのプレオーダー期間終わってたので絶望的かと思われたが、普通に一般で取れた。僥倖であった。

セトリ

さてやってきた。ここからは肝心のライブについて。セトリは以下の通り。

ライブ全体を通して...

予想以上でした!!!!!!!

低音パートとクリーンアルペジオの心地よさ

まず、低音えぐ過ぎ...!崎山さんのキックと田村さんのベースの音がとにかくいい音すぎた。ロックっぽいし、何よりクリアー。

田村さんのベースサウンドも、なんなら今までBlu-rayで聞いてきたどのライブよりもよかった気がする。特にけもの道のイントロ。普段みたいなモコモコな感じが一切ない、ちょっとドンシャリな感じ。オレの好みどストライクだった。

で、2曲目のときめきpart1で、テツヤさんのクリーントーン良すぎ...!!!もちろん歪みサウンドは言うまでもないが、ガチで今まで行ってきたライブの中で一番いい音だったかもしれない。ついこの前行ったLUNA SEAのINORANの音さえ霞んで聞こえる。

ごちゃごちゃした音がなかった

スピッツの曲を全体的に聞いてみると、けっこう余計な音が鳴っておらず必要最低限にコンパクトにまとまっているって思った。

バラードやミディアムテンポの曲ならまだしも、8823や俺のすべてなど激しい曲でも、あまりこうガチャガチャしてないような印象であった。

まぁというか、メロコアとかV系だとむしろそう言う要素を売りにしているのかもしれないが。とにかくスピッツサウンドは、一切の無駄がなく、DTMで言うところの理想的な音の引き算なんだなって感じ。

スピッツにしかできないこと

崎山さんも田村さんも音楽のルーツはLOUDNESSやマイケルシェンカー、Rainbowなど激しい音楽であり、それがサウンドにも如実に現れている。特に崎山さんのドラム。DTM的に聴くと、けっこうラウドロックっぽい音である。

...にも関わらず、例えばチェリーや大好物など可愛らしい曲にもしっかり馴染んでいることにびっくりである。

これはスピッツの書籍、旅の途中にも似たようなことが書いてある。

マサムネの曲はメロディアスなのに何故ドラムはHR/HMなのか?とよく不思議がられる。それについて、ちょっとずつピントがずれて重なり合い、その輪がどんどん広がっていく。それがスピッツのバンドサウンドって田村さんが語っていた。

そしてそれは、実際にライブに来てよくわかった。ハードロック全開なドラムも、グイグイ前に出てくるベースも、しっかりどんな曲にも馴染んでいる。そう考えれば、なおさらスピッツは面白いバンドだと思った。

正夢で作られた幸せ空間

あと心動かされた曲は正夢。まさかこの曲をやってくれるとは...

これもね、普段から聞いてていいなぁって思ってる。とにかく、ハッピーな気持ちを絵に描いたような曲。

サビでとにかく開放的になって、お客さんみんな楽しそうなのが見えて、泣いたな。そこには楽園が広がってるような、そんな感覚だった。

初めてみんなでカヴァーした"夜を駆ける"

夜を駆けるもやってくれた。会場に来るまで聞いててやってほしいなーと思ってた矢先である。照明が青色ととにかくキレイだった。

思えばこの曲から全てが始まったんだよな。大学2回生の頃に後輩に頼まれて一緒にこの曲をコピーして。

当初はオレがドラムをやってた。キックがどう頑張っても叩けないってことで、キックのパートを全てすっ飛ばしてやってて誤魔化したんだよね。(苦笑)あいつらには申し訳ないことをしたな。

そんなことを思い出しながら聞いてた。また贖罪の気持ちで10年越しにドラムでカヴァーでもしてみようかな。

マサムネの裏声

最近のヒット曲でお馴染み、美しい鰭。

この曲もマジで照明よかったなぁ。確か、コナンの映画の主題歌が魚影(サブマリン)ってことで、水色の照明が曲とめちゃくちゃ合っていた。

んでこの曲、サビで一瞬マサムネが裏声出すんだけど、その声が綺麗すぎてビビった。マサムネの裏声というと、ロビンソンの印象があるけれど、生で聞くとこんな感じなのか…と思った。

みんなで楽しく音楽やってる姿

オバケのロックバンド。個人的に今日のライブのMVPだと思う。とはいえ名場面がありすぎて僅差ではあるが。

この曲、マサムネだけでなくメンバー全員がボーカルをとっている曲である。

一番感動したのがサビで全員歌うところ。今まで見てきたバンドで、たとえばZONEのようにメンバー全員のボーカルユニゾンって生で聞いたこと意外となかった。

だけど、生で見て本当に圧倒された。みんなで歌うとここまでパワーというかエネルギーが増すんだなって。

スピッツは今年で結成36年目になるおじさんバンドな訳なんだが、本当にみんな楽しそうに音楽しているなぁって思った。

ココ最近オレは死んでしまいたい、自殺してしまいたいって毎日思っていたんだけど、なんか4人が生き生きと歌ってる姿見てると、ああいう年の取り方をしてみたいとおもった。そう考えると、長生きも決して悪くない、そう思えてきたわけだ。

8823で自分の想いを再確認

こちらもお待ちかね、8823。ライブ定番曲と化しているので、ありがとうございます。この曲本当に大好きで、生で聴けてよかった。

本当にこれも心の1曲で、まさに今の自分の心境を表している。

"自分でこうしなければならない、こういうふうに生きなければならない" という枠って実は思い込みで、世界はもっと広い。逃げ出そうと思えばどこへでも逃げ出せて、もっともっと自由に生きることができる。

そんなことを語った曲である。

“君を自由にできるのは 宇宙でただ一人だけ”

この一言に詰まっている。んでその後の、 “簡単なやり方でいいよ” って歌い方にもどこか優しさと温もりを感じる。

あと、最後の方の “クズと呼ばれても笑う” ここにも死ぬほど共感した20代最後の夜だった。

1987→で今までの音楽人生がフラッシュバック

アンコール。ここでなんと…1987→をやってくれた!!!!!!!!!!

思わず声が出てしまった。先日noteでも書いたが、本当に最近出会ってハマりまくった心の一曲なのである。詳しくはこちらより。

この曲を聴いて、本当にオレの今までの音楽人生が目に浮かんだ。

・人生で初めてエレキを買ってもらった時。

・GLAYのバンドスコアを買って家でギターのフレーズを少しずつ練習した時。

・発表会で赤いチェックのシャツを着てWinter againをギタボで演奏した時。

・大学生で軽音に入り様々なライブハウスでいろんな演奏を見た時。

・カッコイイバンドで速弾きしてたりパフォーマンスしてる姿に憧れた時。

・それを自分に取り入れたけど空回りしてろくに弾けてなかった時。

・Re:frogを組んで人生で初めてオリジナル曲を披露した時。

・DTMと出会いパソコンで打ち込み曲を作り始めた時。

・スタジオに入り歌やギターをレコーディングした時。

・そして今、アルバムが完成して自分の曲を聴いて自己肯定感を爆上げしている時。


それらの光景が、4人のサウンドとクージーのキーボード、マサムネの歌声を通して脳裏に焼き付いた。

メンバーの姿も見ている余裕もなかった。ただ、目を閉じて自分の過ごしてきた20代の人生と照らし合わせていた。それは、もう二度と味わうことのない特別な瞬間だったんだろう。

(そういえば後から気づいたけどこの曲が出たスピッツ30周年とオレの30歳が重なってるね。)

30代への架け橋(エンディング)

本当にかけがえのない誕生日プレゼントを、スピッツからもらえた。思えばギターにバンドに軽音にライブハウスにDTMに…色々濃密だったが悪くない20代だったと思う。

これからオレはどうなっていくかわかんない。40になったら生きてるかさえもわかんないし。でも、なんかいつも言っているけど今自分にできることをゆっくり一つずつやってくことが、どんな時でも俺のすべてなんだと思う。

ありがとう。これからも頑張って生きていきます。

1994→→→→→→→→→→→→→→→→→→→→→→→→→→→→→→→→→→→→→→→→→

ヒビロック