織田雅彦

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ドラマ「フェルマーの料理」とフィボナッチ数列、黄金比

先日、TBSのドラマ「フェルマーの料理」見ていたら、フィボナッチ数列と黄金比を使って料理を美しく盛り付けるというシーンに出くわした。 その瞬間から、半世紀近くも前の、高校時代の模試のことを思い出して、ドラマのストーリーが頭に入ってこなくなった。 その問題は、とある生物では親細胞が1時間で子細胞を生み出し、その子細胞は1時間で親細胞に成長するという。この条件の下、細胞の総数を「隣接3項の漸化式」で解くというものであった。 二つ前と一つ前の数字を足して次の数字が決まっていくこ

    • 「感情」を持ったAIは情報と記憶で作れる 後半 ~「メディア」は感情を必ず刺激する~ 

      本日は、もう一つ皆さんにわたしの専門であるメディアというものについてお話したいと思います。 わたしは、大学を卒業してそのまま、テレビ局というマスコミの世界に飛び込んで、昨年の3月に退職するまでの36年間、番組制作の現場の第一線で仕事をし続けてきました。 テレビの歴史に少しでも足跡を残せていたとしたら、それは新たに開発したニュース系情報番組「とくダネ!」という番組を立ち上げて、それを成功させることによって、当時非常に悪名が高かった「ワイドショー」という分野の番組をほぼ絶滅させ

      • 「感情」を持ったAIは情報と記憶で作れる 前半 ~藤井聡太はニュータイプである~

        <まえがき> 以下に記述する内容は、2023年の秋に、理科系の大学生を対象にした講演会のために作成した原稿になります。 これを前・後編二つに分けて掲載したいと思います。 前半は、無敵の強さで将棋界の天下統一を果たした藤井聡太さんの思考法について「脳内将棋盤」というキーワードを基にして考察したものです。 将棋という分野でAIは、5年程前に人間の能力を超え、今もその進歩は止まることを知りません。 グロテスクなまでに強くなってしまった将棋AIと、将棋を職業とするプロ棋

        • 「メディア感情論」~主にこれから社会に出ようとしている学生の皆さんに向けて~

           はじめまして、わたくし織田雅彦と申します。昨年の3月までフジテレビで、主に情報番組やニュース番組のプロデューサーなどをしていました。そういった経験を基に、学生の皆さんにマスコミの仕事やその考え方といったテーマで毎年のように授業を受け持ち教えてきました。その内容をまとめたものに加筆して、この場を借りて皆さんにお伝えしたいと思います。  その内容を一言で表すならば、すべてのメディアと呼ばれる存在は、情報を伝達する対象者(テレビならば視聴者、新聞雑誌などは読者)の感情を刺激する

        ドラマ「フェルマーの料理」とフィボナッチ数列、黄金比

        • 「感情」を持ったAIは情報と記憶で作れる 後半 ~「メディア」は感情を必ず刺激する~ 

        • 「感情」を持ったAIは情報と記憶で作れる 前半 ~藤井聡太はニュータイプである~

        • 「メディア感情論」~主にこれから社会に出ようとしている学生の皆さんに向けて~