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独りでいるのが好き

私は基本的に独りでいるのが好きだ。
だって、誰とも話さなくていいから。
自分の世界に浸れるから。

昨年は仕事場でずっと孤独に作業をしていた。
出勤してから退勤するまで一言も発しない。
仕事に集中できるし、休憩も自由にとれる。
誰に気兼ねすることもなく。

そんな毎日を過ごしていると、ふと気づく。
「今日、声出してないんじゃ??」

家を出るまで家族の誰とも会わない日がある。
帰宅する時間には、誰かがいるので「ただいま」ぐらいは言う。
そして夕食時には「いただきます」「ごちそうさま」。
うん、それだけ。時間にすれば10秒以内。
その後風呂に入って髪を乾かし、歯を磨いたら、そそくさと自室にこもる。
そして朝までしゃべらない。

そんな日もあるのだ。

そういう生活をしている私は講師というお仕事を毎年頂いている。
4月~6月の3か月間は、毎日しゃべりまくりなのだ。

本当は独りが好きなのに。
そうもいかない。お仕事だもの。
それまでのしゃべらない期間が長すぎるせいで、最初はのどの痛みと闘うことになる。
また、ずっと座り仕事をしていたので、立ち仕事の講師はとってもつらい。
みなさんは、8時間立ち続けたことってあります?
しかも、月~金ですよ。それを3ヶ月。

日々、のどの痛みや脚の痛みと闘ううちに、講師としての経験がよみがえってくる。
受講生を相手に、話しまくり、計算して表情や身振り手振り。
常に頭をフル回転させて、講師を演じ続ける3ヶ月。
昔は毎日こんな生活をしていたんだなと思い出す。

3ヶ月終わったときは廃人。
もう、独りになりたい……
その思いが強く出て、毎年7月は死んだような1か月を過ごす。

なにもやりたくねー--って、自堕落に。

いただいたサポートは、おじさんの活動費としてとんでもなく有用に使われる予定です。