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アニメ記事を理解しやすくなる用語集

WEBなどで公開されているアニメ関連記事を読みやすくするための用語集です。私はアニメの専門家ではないので、その観点でお読みください。
アニオタの方々は当然知っている言葉ばかりだと思います。

1.期とクール

時々混同している人がいるので、違いを書こう。
違い、分かります?

まずクールから。
基本的にはテレビ業界の用語のようで、3ヶ月のこと。
一般的には1~3月、4~6月、7~9月、10~12月をそれぞれ1クールと呼んでいる。

一方の期。
こちらは、製作が決まっている単位のことを表している。
ビジネス的に言えば、予算がついている範囲だともいえる。

例を挙げてみる。

『葬送のフリーレン』や『薬屋のひとりごと』は現在1期目で、連続2クールという構成。
2024年1月~3月分を「2期」と言っている人がいるが、それは間違っているということですね。

『SPY×Family』は、1期目は分割2クール。1期は最初から2クール分作ることが決まっていたので、たとえ分割して放送されても1期目なのである。

2022年4月~6月が、1期目の第1クールで、10月~12月が1期目の第2クール。

2期目は1クールで2023年10月~12月。

2.制作と製作

制作はアニメ作品を作る行為を表しています。ほとんどのアニメはいずれかのアニメーション制作会社が請け負って作ります。

一方の製作は、アニメを使ったビジネス全般を表す言葉です。

例えば…

『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』は、
制作:京都アニメーション
製作:ヴァイオレット・エヴァーガーデン製作委員会

3.製作委員会

ついでなので、これも説明しておきましょう。

アニメに限らず映画などでも使う方式です。ビジネスですから成功させて、利益を出さなければなりません。それをすべて1社で実行するのは、資金的にも、コネクション的にも難しいのです。リスクも相当大きいです。

ですから複数の企業が資金を出し合って製作委員会を作ります。そこに参加した企業の資金とコネクションを最大限利用し合って成功へと導こうとするわけですね。利益が出た場合は出資比率に従って分配されます。同じくリスクも分配されます。

最近この製作委員会方式をとらなかったアニメが話題になりました。
『チェンソーマン』です。制作も製作もMAPPAです。

背景にはアニメを取り巻くビジネス環境の変化があります。

数年前まではテレビ放送→DVD/Blu-Ray売り上げで資金回収の流れが基本でした。つまりは、DVDなどを作る業者も必要だし、それを販促する企業、実際に売る企業も必要だったのです。

しかし最近は配信が主流になり、わざわざ高いDVDなどを買う必要がなくなりました。オンデマンドで視聴できる環境が当たり前になったため、これまでのビジネスモデルが大きく変わったことが影響しているようです。

4.ヌルヌル動く

急に俗語っぽいものになりましたww。

アニメーションというものは、コマ送りの連続で構成されています。
パラパラ漫画と同じなのです。

ですから、間が詰まれば詰まるほど滑らかに動きます。

アニメ制作では一般的に1秒を24分割します。分割した単位を1コマとか1フレームと言います。そして3コマ分で1枚の絵を使います。つまり1秒のアニメーションを作るには、24÷3=8枚の絵を描いてつなげて、パラパラ漫画のようにしているわけです。

ゲームなどではfpsといいます(Frame Per Second)
アニメは24fpsというわけですね。

ではヌルヌル動くとはどういうことでしょうか?

2つの方法があります。
1つ目は1秒の分割コマ数を増やすこと。例えば1秒を30コマに(24fps→30fps)するとします。そして先ほどと同じように3コマ分で1枚の絵を作るとすると、1秒で10枚の絵が必要になります。その分滑らかな動きを実現できます。

2つ目は1秒のコマ数を24のままにして、2コマに1枚の絵を入れる方法です。(1コマ1枚もあり)
2コマで1枚だとすると、24コマだと12枚必要になります。1コマ1枚だと24枚。1秒間に12枚の絵が流れるので、1つ目の方法よりも動作が滑らかになります。

基本的に、この2つの方法のどちらかを使って滑らかな動きを実現しているのが「ヌルヌル動く」アニメーションです。

ヌルヌルの例はこちら↓
スカートや髪の動きに注意してみてください。よくわかると思います。

5.CV(Character Voice)

キャラを演じる声優さんのことを書く時に使う略です。
英語表記では単語の略にはピリオドを付けます。
ですから本来はC.V.と書くべきですが、CVやCV.と書かれることがほとんどのようです。

例:猫猫(CV.悠木碧)
例:フリーレン(CV:種﨑敦美)
例:ヨル・ブライア(C.V.早見沙織)

余談ですが、上記お三方は私が「天才!!」と思っている人たちです。

ついでに言うと、Character Voiceそのものが和製英語です。
英語ではVoice Actorです。

6.OP、ED

オープニング曲とエンディング曲のこと。

昨今は多くのアニメのOP、EDがYoutubeで公式公開されています。一昔前のものも徐々にアップされていっているので、ファンには嬉しい限りですね。

個人的に嬉しかったのはこちら↓
懐かしいとともに、良いアニメだったなと感慨深かったです。

『葬送のフリーレン』第1クールのOPのように、YOASOBIさんの公式で、フルコーラスで、しかもそこでしか見られないアニメーション付きで公開されている場合もあります。

ちなみにほとんどのOP、EDは90秒で作られています。
実際には放送のルールで89.5秒らしいですね。
すべての作品が、この枠を守っているというのは、さすがプロ!という感じがします。

ついでに。クレジットレス(ノンクレジットも同義)について。
OPやEDでは、通常は製作に関わったスタッフ名や企業の名前が画面に流れます。
これらをクレジットといいます。
クレジットレスと記載されている場合は、絵だけが流れ、人や企業の名前などが一切出ないもの。と認識しておいてよいでしょう。

作る側から見れば、毎回同じものを流せるので、その分を作らなくてもいいわけです。OP、ED合算すると3分です。1クールで考えると12話としたら36分。制作費や納期のことを考えるとOP、EDの存在意義は大きいのです。

しかし、その省力化を度外視したのが『無職転生』の1期です。毎回OP曲を流しながらも画面上ではストーリーが進行していくという構成でした。つまりOP曲がBGM化していたのです。さすが『無職転生』を作るために立ち上げたスタジオバインド!

7.Aパート、Bパート

基本的にアニメは30分枠で放送、配信されます。
ちょうど中間あたりにCMが入ることが多く、中間CMまでをAパート、CM後~EDまでをBパートと言います。

ED後に短い1分ほどのCパートが入る構成の場合もあります。
(次回予告とは別です)
Cパートは、次回への伏線提示や、新キャラのチラ見せなど、様々な使い方をされます。要は「次回も見てね」という製作側のメッセージですね。

個人的に特に印象に残っているCパートは『響け!ユーフォニアム2』の5話「きせきのハーモニー」です。
Bパートで台詞一切なしで7分間の演奏シーンで圧倒された後、いきなりEDに入りました。「え~~~~!!結果は来週かよ!」となった後にCパート。ほっと胸をなでおろした瞬間でした。
で、Cパートを見終わった後に、スマホを手に持ち、ボロボロ涙を流しているおっさんがそこにはいましたとさ。

8.アイキャッチ

中間CMに入る直前や、CM明けに入る止め絵のことです。

『響け!ユーフォニアム』では、毎回各パートのメンバーが楽器を携えた止め絵を使い、バックにその楽器の音が流れるという構成でした。

つまり毎回異なるアイキャッチを用意していたということです。
このあたりは、さすが京アニ!と思わせる部分で、本来手を抜けるはずのところでも、逆に力を入れているわけです。

先の例のように毎回変わる場合もあれば、すべての回で同じアイキャッチの場合も当然あります。

9.〇アニメ

例:2024冬アニメ

基本的には次のように分類され、前に西暦を付けます。

冬アニメ:1~3月
春アニメ:4~6月
夏アニメ:7~9月
秋アニメ:10~12月

予算の都合かビジネスの都合かわかりませんが、春アニメと秋アニメは毎年名作が多いと思います。あくまでも個人的な感想ですけど。


いかがだったでしょうか。
もし、みなさんのアニメライフのお役に立てるのであれば幸いです。

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