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コインチェック ウェルビーイングGが聞く!カルチャーを軸にして進めるマネーフォワードのサステナビリティへの取組み

コインチェックは、ウェルビーイング経営の実践、およびダイバーシティ&エクイティ&インクルージョン(以下、DEI)推進を目指しています。2022年12月にウェルビーイング室を新設し、健やかな働き方と多様性の受容の実現を推進しています。同月22日に制定した「DEIポリシー」では、私たちコインチェックが目指す姿を具体的に示しています。
今回はこの取り組みを進めるウェルビーインググループの浜田とファウンダーの大塚(@yusuke_56)がマネーフォワードグループ執行役員 サステナビリティ担当の瀧さんとグループ執行役員 DEI担当の石原さんに「カルチャーを軸にして進めるマネーフォワードのサステナビリティへの取組み」についてお話をうかがいます。最初に、今回お話を伺うお二方についてご紹介します。

グループ執行役員  CoPA(Chief of Public Affairs) サステナビリティ担当
瀧 俊雄さんプロフィール
2004 年 慶應義塾大学経済学部卒業後、野村證券入社。野村資本市場研究所にて、家計行動、年金制度、金融機関ビジネスモデル等の研究に従事。2011 年スタンフォード大学経営大学院卒業。2011 年より野村ホールディングス CEO オフィスに所属。2012 年 10 月より株式会社マネーフォワードに創業メンバーとして参画。
マネーフォワード 公式ブログ URL https://moneyforward.com/mf_blog/

グループ執行役員 CHO (Chief Human Officer) DEI 担当
石原千亜希さんプロフィール
2012年に有限責任監査法人トーマツに入所し、2015年に会計士登録。2016年に当社に入社し、IPO準備等に携わる。上場後は経営企画部長・IR責任者として、海外公募増資、東証一部への市場変更、サステナビリティプロジェクトの立ち上げ等に従事。2021年に人事に主務を移し、同年よりPeople Forward本部 本部長として人事制度改定プロジェクト等を主導。

今回の対談を通じて、ウェルビーイングやDEIへの取り組み、はじめたらいいがどのようにやったらいいのかがわからない方にもヒントになるようなことをお伝えできたらと思います。早速、お話を聞いてまいります!

浜田)22年9月に「産休育休ガイドブック」を公開されたり、23年4月には『DEIステートメント』を出されたり、積極的なDEI推進をされていらっしゃると思うのですが、そもそもの取り組みをはじめられたきっかけはどんなものだったのでしょうか?

瀧)マネーフォワードは8名で創業し、社員20名くらいの規模感までは土日関係なく仕事をするスタートアップらしい「ハードワーク」をする会社でした。そこからメンバーが増えて行く過程で試行錯誤しながら働きやすい環境・制度を整えてきた形です。

石原)私自身も妊娠出産を経験しながら働いているのですが「背中を見られている気持ち」でこれから子育てをしていく世代にも安心して希望を持って働ける環境を整えたい思いもあります。そこから何をしたらいいんだろうと考えてDEIへの取り組みを進めています。
タイミング的にも、投資家から「サステナビリティ」を求められる世の中になってきたという背景もあります。まず最初に経営陣、そして社内の意識と雰囲気を変えていくことに注目しました。

マネーフォワードは、MissionやVisionの実現に向けて、「人」の成長とともに、事業と組織を成長させてきました。サステナブルな事業・組織の運営を行うため、人材育成は欠かせないものと考えています。「Talent Forward:社員の可能性をもっと前へ。」のメッセージを打ち出すことから始めました。

グループ執行役員 CHO (Chief Human Officer) DEI 担当石原千亜希さん

大塚)DEI推進は各社のカルチャーや哲学が色濃く出る部分だなぁと感じていて、マネーフォワードさんらしいメッセージだと思いますし、我々コインチェックもよくよく考えなければと感じます。

すでに実績として出てきている部分もあるかと思います。非日本語話者のエンジニアが全体の3−4割の組織になり「言語の壁を越えて働きやすい環境」を整えられているとうかがったのですが、こちらについて聞かせていただけないでしょうか?

石原)
国内のエンジニア採用環境が年々激化する中で、言語や出身といった制約なく、当社の目指す未来に共感する優秀な方を採用したいという思いで、Non-JPメンバーの採用をスタートしました。とはいえ、サービス提供をしているのは日本ですし、日本の商習慣への理解の必要性に鑑みると日本語話者のエンジニアの採用も進めながらという形になります。「Non-JP比率を何割にする」といったKPIはおかずに、現在はバランスを見ながらやっています。

環境整備としては、まずはエンジニアの皆さんが英語で仕事ができるようになることを目指しています。日本語話者が英語を習得できるよう、レベルに応じた英語研修を整えています。とはいえ、実際に実務で使えるようになるまでには時間もかかるので、日本語話者と英語話者をブリッジする施策を進めています。

瀧)加えて、近年のプロダクトの成長に大きく貢献しているベトナム拠点の設立も大きく関係しています。グローバルな開発拠点は事業成長の鍵にもなっています。グローバルな開発拠点のメンバーと上手く働くためにもローコンテクストなコミュニケーションスタイルの浸透を進めています。

また、女性社員が全体の3割程度になっているともうかがったのですが、こちらについて取り組まれていること、考えていらっしゃることはあるのでしょうか?

石原)こちらもグローバル採用と同様で、全体の男女比に対するKPIを置いているわけではありません。ただ、女性が全体で3割いるにも関わらず管理職に占める女性比率が3割になっていないということは、何かしらの機会損失が起きていると思いますし、そのギャップを埋めていきたいと考えています。とはいえ、管理職の割合にこだわってしまうと、ポストが有限であることに起因して問題が生じかねません。そのため、絶対評価で決められる等級について、男女間のギャップを埋めていく取り組みを進めています。

大塚)数を追ってしまって「本質を見失うこと」はよくあるかと思うのですが、そうではないアプローチですね!

石原)数の平等性も大事ですが、その背後の理解の足並みを揃えることも大切にしています。

海外拠点の巻き込みを含めて、多様性を生む環境作りについて大切にしていることはどんなことでしょうか?オフィス環境やコミュニケーション施策について教えてください。

石原)オフィス環境を切り口にすると、2023年春にオフィスを増床しています。今回増床したエリアは「Connect」をテーマにしています。チームで働きやすく、社員が集いやすい空間を目指しました。

「Connect」が仕事と人生を豊かにする。マネフォ本社オフィスアップデート!
https://recruit.moneyforward.com/times_mf/article/culture0008

メンバー同士がつながる場所と企画を盛り込んだ「Connect Area」ではコーヒーを淹れて一緒に飲んだり、日本酒愛好会が開催されたり、緩やかなつながりが生まれています。想定よりもオフィスが活用されていていて、ハードを起点にして新たな潮流が生まれていてとても嬉しいです。

瀧)折々でコンセプトを大事にして施策を積み重ねている形です。これらの取り組みをリードしているのがVPoC (Vice President of Culture) の金井さんです。1つ1つの施策に奇抜さがある訳ではないのですが、コンセプトを大切にして、ストーリーに一貫性を持たせています。

「マネーフォワードらしさ」と「カルチャー」の話
https://recruit.moneyforward.com/times_mf/article/culture0004

よくある社内施策の失敗例として「供給者目線」になってしまっていることが挙げられるかと思います。一緒に作ってみんなで使うというシームレスな空気感が大事です。


マネーフォワード 執行役員 Chief of Public Affairs 瀧 俊雄さん

もうひとつ大切な軸になっているものに「ビジョン・ミッション・カルチャーの浸透」があると思います。このあたりについてはいかがでしょうか?

瀧)最初のバージョンは、辻の著書『失敗を語ろう。「わからないことだらけ」を突き進んだ僕らが学んだこと』にも書かれている通り、最初は理想と現実のギャップが生まれてしまうもので、100人を超える規模になったころジョインしたメンバーには届きづらいものになってしまっていたかもしれません。一定程度は機能しつつも、振り返ってみると浸透施策としては改善の余地があるものだったと感じます。その後2016年にビジョン・ミッション・バリュー・カルチャーの形にアップデートをしました。

メンバーにとっては過去は関係なくて、これから作っていくストーリーが大切です。そのために大切なのは「文化のシャワーを浴びせる」ことだと考えています。毎週の全社会でビジョン・ミッションに関連した小噺を役員が持ち回りで伝えたり、日々の共通言語として使っていく中で自然と浸透していくものだと実感しています。

マネーフォワードの全員が大切にする文化
https://corp.moneyforward.com/aboutus/mission/

Speed
意思決定のスピードを上げ、最速で行動に移し、最速でやり遂げよう。
Pride
絶えず成長し、最高の結果を出すために、プロとして高い意識をもってやり抜こう。
Teamwork
One for all, All for one.の精神を大切に、ひとつのチームとなって目標を成し遂げよう。
Respect
感謝と尊敬を忘れずに、誰に対しても誠実であり続けよう。
Fun
仕事を楽しみ、成長を楽しみ、人生を楽しもう。

カルチャーがある組織は強いですし、それがないと競争に負けてしまうと危惧しています。競争環境の中で戦っていく中でカルチャーは磨かれます。実際に、TeamworkやFunを追及したプロジェクトが300%成長となり、大きく事業に貢献するといった事例もあげられます。

大塚)まさしくですね、私も強くそう思います!そして、わたしが外から見ていて感じる「明るさ」もここから来ていたりするのでしょうか?


コインチェック ファウンダーの大塚(@yusuke_56)

石原)それはあると思います、実は採用基準の中に「笑顔があるか」もあるんです。些細なことではありますが、じんわりと伝わる人間性を大切にしたいと考えています。

瀧)事業を作るのも人、会社を作るのも人、そこの純度も大切だと思っています。リーダーになり、会社を動かしていくメンバーにはより一層「カルチャーを体現しているか」を求めますし、そこは今までもこれからもブレない軸として大切にしていこうと思っています。
マネーフォワードの掲げる「Society Forward:社会をもっと前へ。」を社内から体現し、サービス提供によって世の中にも伝えていけたらと考えています。

コインチェック ウェルビーインググループの浜田

瀧さん、石原さん、お話を聞かせていただきありがとうございました。「カルチャーを軸にして進めるマネーフォワードのサステナビリティへの取組み」についての歩み、その裏にある思いまでしっかりうかがうことができました!記事を読んでいただいている方に「サステナビリティ」や「カルチャー」についての施策のヒントになるかと思います。


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