マサカズ

気まぐれ的にアップしようと思います。

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最近の記事

ありがとう。

「我慢してだけど、精神的にキツい」と、涙を流した妻。 結婚して3年。 妻と2人の生活は何の曇りもなく、毎日を楽しく過ごしていた僕にとって、妻の涙は思ってもなかった出来事だった。 妻に寄り添い話を聞けば、盆や正月など親戚の集まりがある度にかけられる「そろそろかな」という言葉の裏に隠れた「子どもはまだか」の声に耐えるのが苦しいと、正直な気持ちを打ち明けてくれた。 敢えて言うが、することしてなかったわけじゃない。子どもは授かりものと思っていたのが正直なところで、僕らには何の

    • ガンバレ

      洗ったばかりなのだろうか濡れたお盆からお手拭きを取って、わざわざエプロンで拭いてテーブルに置いてくれた新人の名札が眩しいバイトくん。 いつもならそのまま「ん?ちょっと待って」と、なるところがその日の僕は違った。 彼の実際の気持ちを知ることは出来ないけど、濡れたままのお手拭きを客に出しちゃいけないと思った咄嗟の行動がそれだったのだろうと思うと、怒る気も薄れきて逆にそんな彼を応援したい気持ちになった。 そういえば最近、無意識に口ずさんでしまうある応援ソングを聴く機会が続いた

      • 不在着信。

        不在着信1件。 昨夜は仲間と飲み過ぎたせいか、何かその関連の連絡だろうとスマホを手にとると、表示されているのは君の名前だった。 目を疑った。 一気に目も覚めたが、すぐ折り返しの電話をするのにも躊躇うほど頭のなかは混乱していた。 だってそうでしょう。君と別れてから10年が経つのだから。 あの日、君との最後の日。 どれだけ…目の前にある事実を受け入れらずどれだけ泣いたか。結婚も考えていた君との別れは、あの頃の僕には受け入れられることは出来なかった。 あの日からこの1

        • 春を前に。

          朝晩の寒さに未だ上着を手放せずにいるのは、よちよち歩きの春のせいか。 明日は21世紀に入ってから6回目となる2月29日。過去、荒天が多い日らしい。4年に一度の日が荒天は嫌だなと思いながらも、そういえば、息子が生まれた2012年も大雪だったっけなんて思い返した何らいつもと変わらない帰り道。 ご丁寧に暖房を効かせてくれている車内。そんな気遣いも満員近い車内と上着を着こんだ僕には全くもって無用だった。駅に着くたびに流れ込む冷たい風が心地よく思えた。 電車を乗り換え、あと一駅の

        ありがとう。

          あと、1勝。

          6年生最後の大会。 あと1勝すれば、優勝。 少年団でもサッカースクールでもない設立8年目の優勝経験が1度もないチームが、少年団が参加する大会でグループリーグ、決勝トーナメントを勝ち上がり、とうとうここまで来た。 その現実に、嬉しさと、期待と、不安と、緊張と、色んな感情が入り混ざってよく分からない。 子どもたちや父兄はもちろんだけど、もしかしたらコーチが一番緊張していたのではないだろうか。 決勝の相手は予選で戦ったチーム。 決勝前のミーティングで、浮き足立つ子どもた

          あと、1勝。

          はじめまして。

          妻と子どもが寝静まった頃に帰宅した先日のこと。 喉が乾いたので冷蔵庫を開くと、そこにいるなんともいえないビジュアルの貴方と鉢合わせました。 一瞬戸惑い、一旦扉を閉めてしまったのは他の誰でもなく僕です。 目に映ったものが現実なのか、若干酔いも回っているせいで何かを見間違えたのかの判断はできず、もう一度冷蔵庫を開いてみるとやっぱり貴方はそこにいました。 普段では我が家の冷蔵庫に存在しない貴方の存在感は、他の何よりも強烈で視線は貴方に釘付けでした。 一体、貴方が何なのかも

          はじめまして。

          ゾクゾク。

          格好よかったり感動するものに出会うと、何故だか身体がゾクゾクってなる。 CMを観てそうなったのは久しぶりの感覚だった。 マクドナルドのビッグマックのCMがカッコいい。

          ゾクゾク。

          人混みのなかで。

          「人身事故発生のため、ダイヤ乱れが発生しています」 そんなアナウンスが何度も繰り返される。車両内は隙間を見つけるのが難しいくらい人で詰まっている。 これを逃したら次の電車をどれだけ待つのか。 今、この車両にいる人は皆んな同じ考えでこの乗っているのだろう。僕もそのひとりではある。 こんな状況でも次々とこの電車を逃さまいと飛び乗って来る。その度に押し寄せる人の波。 僕の横には、塾帰りだろう小学生が大人に埋もれながらも電車に乗れたことを親に電話をしている。 手すりを掴む

          人混みのなかで。

          ドア横。

          ギリギリ飛び乗った車両を見渡すと、座れる席はなくドア横にもたれて立つことにした。 座れないなら座れないなりの過ごし方がある。 個人的にドア横は好きなスペースだったりする。なので、苦ではない。 理由はいくつかあるが、そのひとつはただ単に立っているのではなく、寄りかかれる場所だから。なんなら座るよりも好きかもしれないというのは大袈裟でもない。 たぶん共感はされないと思うが、例えば満員電車の場合で、座る以外に満員が苦にならない唯一の場所はドア横だと思っている。 あとは、電

          壁。

          蹴り破ることができない壁はあっても、 押し倒すことができない壁はあっても、 見据えることができない壁はあっても、 乗り越えることができない壁はなかった。

          今日のボクへ。

          下ばかりを見て歩いていると、 目の前に壁があるのに気づけず壁にぶつかる。 上ばかりを見て歩いていると、 段差があるのに気づけず足を踏み外す。 前を見て歩いていれば壁に気づき回避できる。 前見て歩いていれば段差に気づき回避できる。 今日、ボクは下を向いていた。 目の前にある壁に気づかず、ぶつかった。 額には大きな傷と真っ赤な鮮血が。 前を見て歩いていこう。

          今日のボクへ。

          みんな、何らか漬けで生きている。

          高校3年間、共に全国を目指したバスケ部の仲間たち。 卒業から十数年の時が経ち、今では風の便りでしかそれぞれのことを知る由もなく、あれだけ一枚岩だった僕らの絆は、砕け散ってしまったのかと、ふと寂しく思う。 4番センターのキャプテン黒田は、真面目で仲間想い。リーダーシップがあって、なるべくしてキャプテンになった奴だ。 そんな黒田は今、大手企業の営業部で管理職をしている。50人程の部下をマネジメントしながら外回りや社内外の打ち合わせ、会議等と朝から晩まで仕事漬けのようだ。

          みんな、何らか漬けで生きている。

          走り方。

          何がなんでも走り続けることが、正解だと思っていた二十代。 このまま走り続けていれば、いづれ怪我をすると知った三十代。 走り続けなくていい、走り始め続ければいいんだと思えた四十代。 まだまだこれから、自分のペースで。

          裏切らない二人。

          「MATSUI 55」のプリントがされたTシャツを着たオジちゃんが、僕の横を自転車で通り過ぎた。 すると、反対側からもう一人のオジちゃんが自転車に乗ってやってきた。 おそらく二人は友だちなんだろう。 駅前にあるパチンコ屋の前に自転車をとめて、立ち話を始めた二人。 今度は僕が二人の横を通り抜けた。 その時、二人の会話が少しだけ聞こえてきた。 「マー君、今日ここ出るらしいぞ」 「らしいな。さすがイチローも情報早いな。」 「当たり前だろ」 ん?何だこれ? ある意

          裏切らない二人。

          マラソン。

          号砲と同時に勢いよく飛び出した 一番にゴールするために 先頭集団に並走したのも、後でぶっち切るため でも、そんなにあまくはなかったね 先頭集団から遅れをとっていく中で思ったよ 自分自身を知らなすぎたと それからはペースが乱れないように走ったけど 何となくわかっているよ もう折り返し地点まできてるって 今の順位もある程度は把握してるつもり ここから1位を目指すって、余力はもうないよ それでもね 聞こえてくる声援 一緒に走る仲間の存在 目に映る様々な景

          マラソン。

          香水。

          ふと、すれ違った女性の香水の匂い。 あれ?あの子と同じ香水だな。ってすぐに君を思いだしたんだけど、元気かい? 君と過ごした時間は遠い過去。 俺は、俺で元気にやってます。 今じゃ君がどこで、何をしていのかもわからないけど。 元気かい?