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グランドレベル研究所*日本

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1階づくりはまちづくり! ここでは日本における、グランドレベルをデザインとコミュニティの観点から楽しく見ていきます。
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#プレイスメイキング

「アクティブ」な「まち」をつくるコツ. 超訳「目線から見た良いまち|80の教訓」(1/3 ソフトウェア編)まちの1階には、「何」があればいい?

 少しずつ「まちの1階」「建物の1階」のつくられ方が、その「まち」の可能性を圧倒的に左右しているということを、さまざまな業界の人たちにもご理解いただけはじめてきた。その兆しは確実に感じています。(photo = Jana Leu)  しかし一方で、その次に立ち上がる「では、どんな風にデザインをするの?」ということに対する、あまりのリテラシーの低さに愕然としてきたこの数年間でした。いろいろな企業や組織、さまざまなプロジェクトの相談ごとをいただくことが多いのですが、あまりにもベ

キッパリ! 「クリエイター」は、「まち」を元気にさせません! 元気にさせるのは、目の前にいる「市井の人たち」! 彼らが結果的に「クリエイター」となってしまうような「まち」をつくろう! ついでに、「まち」の「らしさ」の話も。

グランドレベル、1階づくりはまちづくり、という仕事を通して、いろんな方に会ってきましたが、こうおっしゃるかたが五万といらっしゃることに、ある日気付きました。 「今度、ここには「クリエイター」の皆さんに集まってきていただいて、ここから「クリエイティブ」な、まちになっていけばと思っていて……」その度に、私たちは、(´・ω・`) (´・д・`)ガーンとなるわけですが、そんな気持ちはどこへやら、疑いもなく、会う人会う人、意外と同じ事をおっしゃる方が多いんですね。 そして、私たちは

喫茶ランドリーのようなゴミ捨て場が生駒市の住宅街に!?アミタ×生駒市のチャレンジは、アフターコロナのまちづくりのベースに!

★最下部に軌跡の続編情報アリ!★ 今回は、タイトルの通り、喫茶ランドリーのような場所が、奈良県生駒市のある住宅街の中に「資源ゴミステーション」として現れたというレポートです。ゴミ捨て場!?に、人が集まる??と、全く謎なところがあるかもしれませんが、日本全国のまちが抱える状況にもフィットする内容で、かつコロナの今だからこそのまちづくりのヒントにも。最後までぜひどうぞ。 いきなり結論から見せてしまいます 最初に結論から見せてしまうと、今回の話は、奈良県生駒市の萩の台という住

【公共の禁止は人をもコロス?】玄関先に喫煙者たちを迎え入れてきたおばあさんが、指導を受け、病気になり、お亡くなりになっていたという話.

「おばあさんは、亡くなってね」「おばあさんは、いらっしゃいますか?昔、隣にいたもので」、そう田中が聞くと、インターホン越しにおじいさんはそう答えました。 その後、少し事情を聞いたのですが、あまりのショックに話が頭に入って来ず。気づけば正月前の静かな神田西口商店街をただフラフラとしながら、これまでのことを走馬灯のように思い起こしていました。 私たちは、喫茶ランドリーをはじめるまでは、神田に小さな事務所を構えていました。大通りの一本内側に入った細い通りのオンボロ二階建ての一階

本当の「プレイスメイキング」がココにある.武蔵美小泉誠ゼミ「yatai」講評会で見た、パブリックがいきいきと使われる繊細なデザインの可能性.

学生時代から憧れていた方... 小さなプロダクトから建築までをも手がけるデザイナー小泉誠さんから連絡をいただき、国立の事務所をはじめて訪ねたのは9月のことでした。当初はmosakiのこれまでの活動から「けんちく体操」そして「パーソナル屋台」までを、小泉さんが教鞭を執られている武蔵野美術大学の1年生の授業でレクチャーしてくださいという依頼だったのですが、打合せでたくさんお話しをさせていただいたら、翌日に追加の依頼を受けました。 小泉さんからのメールを開くと、小泉ゼミの3年生課