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野点以上・屋台未満の何かリサーチ【南アフリカ・ダーバン編】歩道に連なる謎の棚?たち

#屋台 #南アフリカ

事務所内につくったわずか3席のバーカウンターを外に出せたら、どんなに気持ちよいだろうか、楽しいだろうかと話はじめたのは昨年の夏頃からだっただろうか。そこで、あるとき田中の口からでたキーワードが「野点以上・屋台未満の何か」だった。

言葉というものは不思議なもので、与えられると脳にスイッチが入り、いろんなものが見えてくる。さらに知らない場所に行けば、より際だっていろんなことが見えてくる。というわけで、その日から自然と「野点以上・屋台未満の何かリサーチ」がはじまった。せっかくなので、ここでたまにレポートしていこうと思う。

歩道に並ぶのは樹木ではなく謎の棚!?

で、今回は【南アフリカ・ダーバン編】。2014年の7月末から8月初旬にかけて、けんちく体操ワークショップを開催するために向かったのは南アフリカの第三の都市ダーバン。連日、ワークショップの準備をしながら、空いた時間にまちへ繰り出していた。中心部から歴史のあるマーケットエリアへ歩くこと数キロ、どの通りも基本ビルの一階は商店になっている。で、ある時気付いた、コレは何だ!?

気付けばさっきから同じコレが登場する、な、と、振り返ってみると、ざざざざーっと道路と歩道のエッジに連なっている謎の棚たち。さて、これ何かわかります?

よくよく観察してみると、実にシンプル。二本の柱にシンプルな屋根、棚が一枚あって、両側面に小さなメッシュの壁。コレに出会って興奮しすぎて写真を取り忘れたんだけど、コレは市民が気軽に小さなマーケットを出店できる装置みたいなもの。(上の写真の右の黒人兄ちゃん後頭部後ろに若干見ることができます。)ある人は、無数の鞄をぶら下げ、ある人は、果物を綺麗に階段状に並べ、それぞれが思い思いに出店できるってわけ。

賑わいをつくる小さな棚的装置

これは想像ですが、きっと道路に面した建物の一階を借りるよりは、格安で借りれるのかと。もしかしたら、フリーという可能性もある。とにかくこういう装置があるだけで、休日は賑わいが一層生まれる。つまりは見方を変えると、まちに活気をもたらすインフラと言えるのかもしれません。すごい発明ですよね!?(他の国にも見られるものなのでしょうか。)

同じシーンが日本であったとき、ここにあるのは意思のない垣根と意思のない樹木。例えば、同じものが日本橋や銀座の大通り沿い、あなたのまちにもあったら、どれだけ素敵にまちが活気づくでしょう。日本であればインキュベーション的な機能も果たすかもしれない。そんな妄想をしながら、改めて写真を見てみると、また違う可能性が見えてきそうです。

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