過去ではなく未来に向かいましょう
無意識に使っている「なぜ」
何か問題が起った時に、
「なんでこうなったんだろう」
と思う事ありますよね。
仕事や家族の中でも、ミスがあった時に
「なぜあの時のこうしなかったのか」とか
「なんでもっと早く言わないんだ」とか。
私もよくこういった言葉を自分にも相手にも投げかけていました。
こういった言葉を吐いた後、どんな答えが返ってきますか?
「急いでいて気が回らなかった」とか
「あれもこれも自分がやっていて、余裕がなかった」とか
「〇〇さんにそうやれと言われたから」とか。
そんな答えが返ってきたのではないかなぁと思います。
さて、これは納得できる回答と言えるでしょうか?
きっと、こう思うのではないかと思います。
「それはただの言い訳ではないか」
「言い訳を聞きたいわけじゃない」
でも、このやり取りでは、いつも同じところに行きつきがちです。
なぜでしょうか?
それは「なぜ?」
と聞いているからです。
WHY に対する答えは BECAUSE
ですよね。
つまり、なぜ?と聞くと、なぜならそれは~だから という答えが返ってくるのです。
でも実際には聞く側は、理由を聞いているのではなく、謝罪を求めていることが多いです。
この辺がややこしいところですが、あるあるです。
上司が「なんでもっと早く言わないのか?」と聞いたときに
「すみません」と答えると
「謝れと言っているわけではない、なんでか聞いているのだ」と言われ、
「まず対応することが先だと思ったからです」などと答えると、
「言い訳するんじゃない、まず言う事があるだろう」などと言われます。
言われる側からすると、
「何言ったって責められるだけだから、黙っておこう」みたいな気持ちですね。
「なぜ?」に代わる言葉
ですが、これを言う側の立場になると、まったく違う景色になりますね。
さっきも言ったとおり、「なぜ?」と聞くから言い訳が返ってくるのです。
では何と言ったら、期待する答えが返ってくるのでしょうか?
それは、「どうしたら」という言葉です。
「なぜ」を使うとき、こちらの心理的には、「相手を責めたい」「自分が悪いと認めさせたい」といった攻撃的な感情が含まれています。
当初は持っていなくても、言い訳が返ってくるとこの感情が出てくるものです。
そうではなく、同じ間違いを繰り返してほしくない、失敗せずに結果を出してほしい、という気持ちであるならば、
「どうしたら、〇〇できると思う?」という文章に変えてみる事です。
なぜには言い訳が返ってくる、どうしたらには、提案が返ってきます。
なぜもっと早く言わないのか?
ではなく、
どうしたら、速やかに報告できると思うか?
と聞くと、どんな答えが返ってくるでしょうか?
どんな答えかはわかりませんが、速やかに報告するための提案が出てくると思いませんか?
なぜは過去、どうしたらは未来
なぜという言葉には過去に意識を向ける効果があります。
どうしたらには未来に意識を向ける効果があります。
相手を攻撃したいならば、なぜを連呼して相手を追い詰めればいいと思います。
が、それでコミュニケーションが適切になるとは思えませんね。
それよりも、もっと気持ちよく仕事が進んで、みんなが制著してくれた方が、組織としても成果が出るし、何より自分も楽ですよね。
みんな、その方がいいとわかっていてもそれができない事が多いです。
自分で考えてできるようになってもらおうと思って、相手を追い詰めてしまう事のいかに多い事か。
それは、なぜという言葉を使って過去に意識を向けてしまうからです。
成長や改善は過去にはありません。未来にあります。
であれば、未来に意識を向けてもらって、自分の行動を自分で気づいていってもらうことが大切ですね。
これは、仕事だけでなく、お子さんとのやり取りや、ご夫婦間などでもいえる事です。
是非、相手に言いたいことがあった時に、「なぜ」ではなく「どうしたら」で会話を始めてみてはいかがでしょうか。
今回も最後までお読みいただきありがとうございます。お役に立てたら嬉しいです。
岡本昌已
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