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猫のはなし…母娘

バイト先の近所に、三毛の母と茶白の娘の猫がいる。
いや、いた。
つい最近、死んでしまったのだ。

いつも夜勤帰りに二匹でいるところを見かけ、「仲のいい母娘だなー」と思っていた。
しかしまったく人には近づかず、餌をくれる近所のおばさんにしか懐いていなかった。
僕でさえ、一度も触ったことはない。


夏になる前ぐらいから、娘の茶白の姿を見なくなり、三毛の母だけしか見かけなくなった。病気なのか、事故にでもあったのか、と気になっていたが、夏に入ると三毛の体も痩せて来てなんだか弱ってるように見えた。


一週間前ぐらいに夜勤に行く途中三毛猫がいたので、手を出して呼ぶと、ゆっくりと近づいて来て頭を手にちょこんとぶつけて来た。あんなに何年も触らせてくれなかったのに、一人になって寂しいのかなと思ったりした。

それから三日ぐらい経ち、いつも餌をあげてるおばさんが、「三毛の猫が死んじゃったの」と伝えて来たのだ。「いつも気にしてくれてありがとね」というおばさんの言葉が、まるで三毛が言ってるようで物悲しくなった。

やっぱり猫は、家の中で飼ってほしい。
それだけで長生き出来る子たちがいっぱいいるのだから。


また母娘で、一緒に仲良くやってますように。

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