見出し画像

猫のこと…猫を運ぶ

9月の終わりに千葉に住む姉から、
「子供が友達と一緒に車のボンネットの中にいた猫を保護したのだが、友達の家は猫アレルギーの人がいて飼えないらしく、うちも今は飼えないので、誰か飼ってくれる人はいないものか?」
という連絡が来た。

一緒にこんな写真が送られて来たら、自分で迎え入れたくなってしまうだが、現状無理なので誰か探してみることに。
こういう時SNSは便利だが、見ず知らずの人に手を挙げられてもそれはそれで困るなと思い、比較的真っ当な人が多いインスタで呼びかけてみることにした。

呼びかけてから30分ぐらいで、
「ぜひうちに!」
と言ってくれた友達が。
その子の動物好きは知っていたし、少々ファンキーな人生を送っては来たが人間性に問題はなく、現在結婚したばかりの旦那さんと、生まれたばかりの幼な子と、猫4匹と暮らしているという。
逆にもう一匹増えて大丈夫か?とも思ったが、どこか肝っ玉母ちゃんの気質がある子なので、ぜひともお願いすることに。

自分と姉の都合が合う日が2週間後しかなく、それまでに猫を病院に連れて行き、ワクチンを打ったりいろいろ検査したりを済ませてもらう。
高円寺の猫カフェ「拝啓ねこ様」でキャリーケースを借りて、いざ姉の家へ。
うちからだと一時間半かかるという小旅行っぷりで、夜勤明け寝ないで行ったら電車で熟睡してあっという間に到着。

拝啓ねこ様で教えてもらった、「猫を運ぶ時は大きめの洗濯ネットに入れる」というのが効果を発揮したのか、運搬中、猫は暴れることもなく、一度も鳴き声を上げることもなく(正確には電車で一度、にゃっと小さく鳴いた)、無事に目的地の埼玉某所に到着。

びっくりしたのだが、駅に着いて外に出た途端、猫がにゃーにゃーと鳴き出した。
電車の中で鳴かなかったのは、乗り物に緊張していたのか、それともそろそろお別れを察してるのか。

家に着いてケースを開けると、恐る恐る、を期待していたのだが、ずんずんと出て来て早速おうちを探索している模様。
逆に元々いた猫4匹全てオスは、新入りのちっちゃいメス猫に気を使ってかビビりまくって警戒しまくり。
一番最初に新入りと仲良くなってくれたのはこの子だった。

かわいい。やはり女同士、共鳴する物があったのだろうか。

人間の勝手で猫をあちこちたらい回しにして申し訳ないが、これから穏やかに幸せに生きてほしい。
猫を運ぶのは、昔飼ってた猫を何度も病院に連れてった以来なので、その時のことを思い出してなんだか切なくなってしまった。
「なんとか生きてほしい」という点では一緒なのだけれど。

友達とは久々に会って、その間に結婚して子供産まれて、いろいろ話したいこともあったが、あんまり長居すると猫に情が移るので早めに退散。

帰り際、玄関で靴を履いてる僕に運んだ猫がやかましくにゃーにゃーと鳴いて来る。

「もう帰るの!?運んでくれてありがとうね!」

と言ってると思いたい。
外に出ようとすると付いて来ようとしたので、友達に抱かせて家を出る。

元気で幸せに暮してくれるといいな。自分と別れた寂しさから、具合悪くなったりしたら嫌だな、なんて思ってたけど、


その友達のインスタ見たら、うん全然大丈夫そう。
猫のこういうあっけらかんでサバサバしたとこが好きなんだよなーと再認識。

僕が猫を飼うのは、まだまだ先のようだ。

サポートありがとうございます。完全にあなたの味方です。