「生き方がカッコいい」と思う人は数多くいる。紛れもなくその一人は嶋津暉之(しまづ・てるゆき)さんだ。先月、逝去されたが、「嶋津さんが亡くなった」と知らない人に伝えることができなかった。言葉に出したくなかった。しかし、東京新聞に記事が載ったことで、私も、その生き方を、嶋津さんを知らなかった人にも知ってもらう機会にしたいという気持ちに転じた。
嶋津さんは2005年に「田尻賞」(「公害Gメン」と呼ばれた田尻宗昭さんの名前を冠し、公害、環境、社会問題に取り組む人に贈られた賞)を受賞した。その時に推薦文を書いた記憶があり、それを活用しようと考えてPCを検索をしたら、2004年10月13日の日付で別のコラム原稿が出てきた。活字になったものと比較すると、本の趣旨との関係で多くを削り再構成したため、別物になっている。そこで、その元原稿を、タイトルだけ変えて、ここに共有させていただきたいと思った。
八ッ場ダム/川原湯温泉との出会いから始まった「嶋津暉之の生き方」
【タイトル写真】
嶋津暉之著『水問題原論』(1991年、北斗出版)