2023年4月号 強さの磨き方/二重作拓也著

強さの磨き方/二重作拓也著
2022年11月30日に第一刷発行された書籍である

二重作先生は整形外科医でありスポーツドクターでもある

経歴は検索していただければ、自分で道を切り拓きながら
独自の哲学でここまで進んできたことが手に取るようにわかるのではないだろうか


なぜ、この著者に惹かれたのか?というところから話すと
二重作先生の前著である、Dr.Fの格闘技医学という著書に
衝撃を受けたからである


暗黙知的に語られがちな、パンチの強さや関節の位置などを
実際にレントゲンや、科学的、医学的な知見から解説されている著書である

格闘技をやってきたわけではないが、セラピストの視点としても興味深く
また論理的な書き方が妙に気に入ってしまった

私が今回の本棚に掲載する最初の書はこれだと決めていた
「強さとは何か?」という問いから始まる

強さを人間と他の生物や、動物と対比する項でも何度もうなづかされ
特に、この本の中で注目したのは「弱さの見つけかた」
弱さは強さを補完しているということろには正直、凄さしか感じなかった

自分の強みなどを知るために、これまでも自分と向き合ってきたわけだが
ここまでストイックに、かつ冷静に自分を見つめることもできるということが感じとれたこと

そして、自分への「問い」の立て方にも工夫が必要なことも知れる
自分の弱みは元々備わっているものなのか
それとも、改善していくことが可能な部分なのだろうか

一旦、自分の弱みを引いてみることで、視点が変わってくる
ここに弱みを含んだ自分の強さを見出すことが面白くなる

何事も、前向きに考えたいものだが
全てそのようにいかないことも正直なところ

しかし、このように自分への問いの立て方次第で
実は可能性に満ちていること

もうひと頑張りしたら、道がより開けるのではないか?と
自分に思わせてくれるようなことも書いてある

これも全て、捉え方になってしまうが、普段の自分が
どんな思考の癖をしているのかも本を読みながら
照らし合わせることができた

強さのロールモデルと光の項では、「自立を促す」と書いてある
本来、自分自身のストーリーを歩んでいくわけだが、
どこかで誰かのストーリーをたどってしまうようなことも起きることがある

憧れているロールモデルを自分に内在させるためには?
どうしたら良いのだろうか
自分の中のスターが行なっている習慣を真似することもあるかもしれない
同じような振る舞いや格好をするかもしれない
スターなら、どんな目線で見ているのだろうか?と感じることもできる

人間であるゆえに、体も頭も使っている
そして意識が行動になったり、習慣になる

良い習慣も、悪い習慣も同じく癖となる

そんな時に、一度自分がフラットになれる感覚を掴む大切さを学んだ

技術も洗練させたい、感覚も鋭く研ぎ澄ましていきたい
しかし、自分への問いを掛け違えていれば、
いずれこのズレは膨大なものになる

ニュートラルや、フラットという言葉が好きだ

というのは、その反面である、傾倒したり没頭する自分を知っているから

こそこの言葉を対岸におき、常に照らし合わせられる準備をする

自分をもっと強くしていきたい
自分の弱さに向き合ってみたい

そんなセラピストには背中を押してもらえる
そして背筋がビシッと引き締まるような書籍である

改めて、何度も読み返している
それは、自分の可能性をこれよりも
もっと広げていきたいから

返信:マスター


イガッチの紹介の書籍の著者の二重作先生は
私もTwitterでフォローしチェックしていました

 僕は格闘技を観るのが好きで、
自分の好きな選手が二重作先生とコラボしていました

そこから二重作先生の情報を興味深く取りに行くようになりました

 内容は、 【暗黙知的な】パンチや蹴りの技術を意識の向け方でもって 
威力や効かせ方を変えるという物でした

このようないわゆるイメージ的な 右脳的な抽象度の高い概念を用いる事と 
骨格構造などの解剖学、医学生理学的な具体的な概念の両軸から 
【強さの中身】を解き明かしていました

 陰の部分に光を上手く当てながら考えられる
面白い人だなぁというイメージを私は持つ事になり、
同時に自分が提供しているサービスにも通ずる所がありました

 イガッチの文章の中でも 
【強さ】にフォーカスを当てると思いきや
弱さも強さを補完しているの所にまさに上述した、
裏側の部分(陰の部分)から捉える視点が重なっていました

 自分の強みを伸ばしたい 
自分の弱みもしっかり握りたい 

 握力の強さを磨いたら、 
その弱みも形を変え弾けるかもしれないし(弾性の変化)
握った後は緩められると思う。(収縮後の弛緩) 

 やっぱり弱い部分の捉え方も、 
強さの磨き方に繋がりそうですね

 いかがでしたか? 

今回の書籍も格闘技に興味が無くても、
日常生活や仕事に活きてくる内容だと感じます 

 また、可能性が広がりますね

 イガッチ、ありがとう

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