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渋沢栄一「論語と算盤」を朗読する

はじめに

渋沢栄一先生は2021年の大河ドラマ「青天を衝け」の主人公であり、本書の流行も過ぎ去った感がありますが、名著であることはかわりないので、ここに整理してこうと思います。

また、こちらも「幸田露伴「努力論」を朗読する」の記事で書いた通り自分向けAudibleアプリ開発のためのコンテンツ作成のための準備として整理していくものでもあります。

本書について

本書を手に取った時、代表的なアジア哲学の一つである「論語」とヨーロッパの経済をあらわす「算盤」のどちらかに偏るのでなく、融合して考えることの重要性を説いていらっしゃるのかなと勝手に想像しました。ぼくたちはいまコロナの渦中をぬけられず、課題山積で閉塞感のある現代社会のしくみに限界を感じていて、過去を捨てて新しい時代を歩まなければならないと感じていると思います。このような時代に「論語と算盤」のような教えがあるなら、ぼくたちが進むべき道を示す大きな指針となるのではと期待するのであります。また、2023年の大河ドラマの主人公である徳川家康が江戸幕府を開く際に拠り所とした「論語」についての渋沢先生の正当な解釈に興味を持ったこともこれを写経して公開しようと思った理由です。本書の中でも家康公のことが語られています。

また、「論語と算盤」の著作権についてですが、オリジナルの書籍は大正5年(西暦1916年)に刊行されたのち著者である渋沢栄一先生が死去した1931年11月から死後70年以上がすぎており、国会図書館でも著作権フリーで公開されています。

本書では、こちらをベースに写経したものをAIで朗読させコンテンツに仕上げていきます。

また本書は下記のような内容になっていますが、大項目の中にさらに小さな節があり、全部で93節から成り立っています。

凡例: (ChatGPTまとめ)この書籍は、日本の実業界における権威であった渋沢栄一子爵が、明治初期に実業界に参入する際、孔子教を信条とし、四十余年にわたって実践してきた教えをまとめたものである。この教えは、「仁義」と「殖利」が必ずしも両立するものではないことを説いており、自らが実践し、他にも鼓吹しているものである。本書は、この偉人の教訓をまとめたものであり、道義と金銭を相容れないものと考える人々に対して、迷夢を警醒することを目的としている。
①処世と信条
1.論語と算盤は甚だ遠くして甚だ近いもの
②立志と学問
③常識と習慣
④仁義と富貴
⑤理想と迷信
⑥人格と修養
⑦算盤と権利
⑧実業と士道
⑨教育と情誼
⑩成敗と運命

こちらも、朗読コンテンツへのリンクとChatGPTによる要約文章のみをのせて整理します。マイペースで進めていきますので、応援よろしくお願いします。

参考)現代語への置換

読みやすくするため現代語にあわせて置換した内容を以下にまとめます。

為 → ため
執り → とり
基く → 基づく
方り → あたり
可からざる → べからざる
我邦 → わがくに
實業界 → 実業界
爾来 → 以来
蒐集 → 収集
蒐輯 → 収集
須い → もちい
反覆 → 反復
亘る → わたる
編纂 → 編さん
悉く → ことごとく
爰に → ここに
趨り → 走り
特融 → 特有
寔に → まことに
顕われ → あらわれ
頗る → すこぶる
禱る → いのる
疚し → やまし
予 → われ
小悧口 → 小利口
瞭然 → はっきり
懐いて → いだいて
賤し → いやし
卑し → いやし
援いて → ひいて
邦 → くに
俄に → にわかに
就中 → なかんずく
惟う → おもう
斯様に → かように
乃至 → ないし
更めて → あらためて
覓め → もとめ
倣う → ならう
袂を分ち → たもとを分ち
将た → はた
漫りに → みだりに
啻に → ただに
仮令 → たとえ
伴れて → つれて
徒に → いたずらに
撓まず → たゆまず
侫けた → ねじけた
看る → みる
孔夫子 → 孔子(夫子は先生の尊称だが孔子でも尊称なので孔子とする)
獲る・獲た → える・えた
苟も → いやしくも
苟に → まことに
苟め → かりそめ
亜米利加 → アメリカ
欧羅巴 → ヨーロッパ


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