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ほとけさまのおしえ「旅に出るということ」

 少しずつ暖かくなり、「桜の蕾」が膨らんでまいりました。

 春の陽気に誘われて、「旅に出たい」と思う方も多いと思います。

 そういう私も旅は「大好き」です。

 いつもと違う環境や食べ物、文化に触れることは、自分の何たるかをもう一度「問いかける」ことにもつながると感じるからです。

 そして家族や友人と出かけた思い出は、一生鮮やかに「残り続ける」でしょう。

 でも残念ながら、私は父親や母親と旅をしたことは「殆ど」ありません。

 「地域の親子会」で近くの遊園地や温泉に行ったくらいです。

 でも母親と一度だけ「二泊三日」の旅をしたことがあります。

 それはまだ私が「二十歳の頃」でした。

 東北旅行をしたいと思い、レンタカーで岩手と青森をドライブ旅行をしたのです。

 盛岡から「田沢湖」に進み、白樺の街道を「十和田湖」まで抜け、「奥入瀬渓流」のそばを走り抜け、青森から太宰治の生家である「斜陽館」へ向かいました。

 当時はまだ斜陽館は旅館として営業していたのでそこで一泊し、翌日は「竜飛岬」の階段国道まで足を伸ばしました。

 そこから「青森」、「浅虫温泉」と雄大な景色を眺めながら車を進め、下北半島の「恐山」と「大間崎」まで向かいました。

 陸奥で一泊した後、ひたすら南下し、「三沢空港」でスクランブル発進の練習をする戦闘機を眺め、久慈で海鮮丼をいただき、また盛岡まで走りきったのでした。

 その後も「いつもお寺に居続ける両親」には、節目ごとに「北海道旅行」や「沖縄旅行」をプレゼントしました。

 でも母親は、事あるごとにあの「東北旅行」が一番「思い出深い」と伝えてくれました。

 去年母親の「遺品整理」をしていると、その時もらった旅先のパンフレットを袋に入れて大切にしまってあるのを発見しました。

 それを見て、「母親との時間」を共有し、共感できたという喜びが身に沁みて実感できたものです。

 そしてその思いは今でも私の心をしっかりと「支えて」くれております。

 そして今年の春も「一生の心の支えになるような旅行」をされるご家族が沢山おられたら嬉しいなと心の片隅で思っております。


☆今日の一句☆

 旅立ちて
    過ごすひととき
          背中押し
         
        

 

 

 

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