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ほとけさまのおしえ「六角堂にて想うこと」

 京都プチ散策の続きです。

 鴨川を渡り、御所の紅葉を少し眺めたあと、南に下がって「六角堂」を訪れました。

 ここは比叡山での修行に悩まれていた親鸞聖人が、「百日間」参籠された場所です。

 そして九十五日目に観音様からの「夢のお告げ」を受け、それがもとで吉水の「法然上人」を訪ねられるきっかけになった場所です。

 いわば自分の生き方をほぼ「反転」させるような場所だったわけで、とても趣きを感じるところなのです。

 名前の通り、上から見ると六角型の形をしたお堂には、いつも「お線香の香りとお声明の声」が流れております。

 そしてなぜか京都の真ん中にもかかわらず「ハト」がくつろぎ、都会の喧騒が嘘のように「静まり返った空間」なのです。

 御本尊は如来様ではなく菩薩様です。

 正式名称は「如意輪観世音菩薩様」で、なんと額の飾りには阿弥陀如来様がおられるのです。

 弥陀三尊のように阿弥陀如来様を「お支えする立場」ではなく、菩薩様自らが全面に出て、しかも阿弥陀如来様も従えているのはなんとも不思議です。

 しかしそれだけ「慈悲の心」を持って、凡夫の私たちに馴染めるようなお姿になっておられるのでしょう。

 ちなみに六角堂はお堂の名前で寺号は「法を頂く」と書いて「頂法寺」と言うそうです。

 まさにここで親鸞聖人も生き方の元となる法を「頂いた」のだなと想いをいたしておりました。


☆今日の一句☆

 法を受く
    想い新たに
        生き向かう


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