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昭和7年早生まれ

芸能リポーターの鬼沢慶一氏が鬼籍入られた。
1932年6月生まれ
ギリギリセーフで、義務教育で、英語を習う事ができた年代だ。
1932年の早生まれの人達は、義務教育で英語を習っていない。
当時、義務教育は8年間だったが、戦争下で、敵国の言葉は勉強しなかった。
学校へ行っても、工場や軍事産業へ奉仕活動に行かされ、勉強できなかった世代だ。
従って、社会に出てから、自分で勉強しようという、意志と機会がなければ、ローマ字が読めない、アルファベットが読めない。
昭和一桁の父に聞くと、昭和20年代は特に困ることはなかったらしい。
その後、急激に社会はアメリカよりになり、カタカナ英語が氾濫し、ローマ字や英語で表記した会社名などが多くなり、口には出せない不自由さがあったと想像する。(生年月日欄に、M T S H、のみの表示はバリアフリーとはいえない)

人ごとみたいに書いているが、今の私はIT社会に取り残されている。
生まれた時から、パソコンがある社会で教育を受けていない。
それなら、自分で勉強すればいいじゃないかと、考える人も多いだろう。それももちろん、まっとうな意見だ。しかし、この年になると、なにかしよう。勉強しようという、気持ちが、わいてこないのだ。人生の正午を過ぎたことを自覚して私は急激に老化した。

かつては、私は、父世代に、どうして、ローマ字を憶えようとしないのだろう?
やればいいのに?と思っていた。
でも、今は、憶えられなかった人達の気持ちがなんとなく分かる。

鬼沢慶一氏の訃報を読んで、3ヶ月遅く生まれた彼はついていると思った。



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