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AIファーストカンパニー。天使か悪魔か。

こちらは、英治出版様のモニターに申し込んだところ、読者モニターに当選したので、その感想をまとめたものになります。ポジティブなことに限らず率直な意見を書いてほしいということでしたが、PR的な要素含むことがあります。

まず、モニターに申しこんだ理由は、ChatGPTなどをはじめとした生成AIは社内でも積極的に取り入れて効率化を実施していくという気運の中、会社が取り入れていくってどういうことなのか一回整理しておきたいという気持ちがあったことと、もう10年以上前にMBAのゼミでじっくり勉強したイノベーターズジレンマのクリステンセンの名前が書いてあったからです。(早くになくなってしまったのは本当に残念)彼が推薦できたように2020年にHBRに掲載されたもののようです。

日本語タイトルはなるほどという感じでしたが、英語のタイトルが
Competing in Age of AI. Strategy and Leadership when Algolithms and Netowrks Run the world. ということで『AI時代の競争:アルゴリズムとネットワークが世界をめぐる時代の戦略とリーダーシップ』ってことでしょうか。読んでみると、こっちの方がしっくりきます。

個人的な感想としては、
これが、本当のDXなんだろうなというものでした。なので、DXについて知りたいという人にはお勧めの本だと思います。

Amazon、MicrosoftがAIをビジネスのメインに舵を切るときのケースがしっかりと書かれています。詳細は、ぜひ本を読んでほしいのですが、
トップによる一気呵成の方針転換と、それを大企業のデータ基盤を統一させるためにヒト・モノ・カネ・時間すべてをつぎ込んでスイッチさせる変革パワー、特に大きなデータ基盤の一元化を実現するためのアーキテクチャをデザインするソフトウェアのスペシャリストによるものというのかが大きな成功要因であるように思いました。

この成功を分析するにあたって、戦略面として企業をビジネスモデルとオペレーティングモデルに分けて考えていきます。
ビジネスモデルは一般的なもので、どういう価値を社会に対して創造し、企業にどう価値提供の恩恵を受け取るか(利益を上げれるか)というものに対し、オペレーティングモデルは、その価値をどう届けるかという2軸で考えます。このオペレーティングモデルを、規模、範囲、学習とAIが得意な形でさらに細かく見ていきます。特にAIを活用することで、人間の労働力という一番のボトルネックをAIに置き換えることで、大量行動に加えて、学習による最適化がすごいスピードで進んでいくというものでした。

この状態の場合、マネージャーの役目が変わるといっています。人をマネジメントするのではなく、システムをマネジメントすることになります。具体的にあh、顧客ニーズをつかむキャッチャーで、、価値提供できるシステムをデザインし、どう進化させていくのかを考えられるイノベーターであれということです。

社内でデータを分析している身からすると、恐怖さえ感じるような内容でした。そんな中分析の肝はネットワークの理解になると、この本では書かれています。顧客ニーズをどうキャッチするのかの1要素でもあるからかなと思います。

380ページほどの結構なボリュームのある本を久しぶりに読みましたが、なかなかに刺激の強い本でした。
これを実現できる企業はそう多くないし、成功例にはなっていない多くの失敗企業も存在しているのだと思いますが、確かにデータとアルゴリズムを駆使したAI企業は強いなと実感できる一冊になっています。

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