鈍感力

「まさただ、三角スケールって知っとるか?」

ふいにかけられた父親からの言葉。

少し前に、会社で使うスケールを借りたことがきっかけだろうけど、こうして気にかけてくれるのはすごくありがたいことだと思う。

そういえば、普段褒めない父親に褒められたことがひとつあった。

奈良のとあるお店のデカ盛りチャレンジメニュー『すり鉢ラーメン』を完食したことがあった。
その時、お店に飾る用の写真撮影があったのだが、奈良の親戚がたまたま後日訪れてその写真を見たらしい。
父親に連絡が入り、完食できなかった従兄弟が「すごいなあ」と言ってくれたようなのだが、自分がそういう盛り上がり(所謂エンタメ)になれるのは、父親にとってもとても嬉しいことだったようで、笑いながら話してくれたことを鮮明に覚えている。

唐突に父親とのエピソードから始めたが、こんな想い出の記録をしておこうと思ったのは、本当に命をかけたチャレンジをするから。

アフリカのコートジボワールに行く。
2019年8月11日(日)~2019年8月16日(金)早朝の期間で。

偏見もあるが、結構なマイナスリスクのある旅行だと思っている。命を落としてもおかしくない、と。
覚悟済みなので、自分が何故そうなのかについて語ってみようと思う。

まず、ぼくは極論者である。
世の中には「価値ある人」と「役立たず」の二種類が明確に別れると思っている。
その上で「自分は役立たず」だと信仰しているフシがある。

例えば、
昨日2019年8月3日(日)のみなとこうべ花火大会を、とある方のご厚意で視覚的なバリアフリー環境で観覧できたにも関わらず、写真が一枚もない。
更には、その方のご厚意とはお金であり、その資金源はその方のオンラインサロンというコミュニティ運営活動だ。

他の観覧仲間たちは、大なり小なり、その素敵な景観と感想を加え、活動のPR(仕事ではなくあくまで自発的に、という優しさ)を見せる健闘ぶり。
一方で、このアホは何やらまた自己分析発信を行っている。(本記事ね)

つまり、「人が喜ぶであろうパフォーマンスを自然に行う」機能が欠損している。
このことは、このアホのコミュニケーション能力の欠損にも大きく関与している。
「人が喜ぶであろう」ことを想定できないのだから、そんな奴のコミュニケーションなんて言わずもがな。

そして、この「できない」ということに強く関わっているのが、タイトルでもある鈍感力だと思う。

実例をあげよう。
「お酒は感覚を鈍くさせる」というところには異論はないと思う。(だからこそ飲酒運転は絶対にダメだったりする。)
飲んで酔うと、例えば個人的な実経験として、人から話しかけられても気づかなかったり、通りにボーッと佇んで通行人の邪魔になっていることに気づかなかったり、である。
これは、素面の通常時であれば気づくことに対して、鈍感になっている、と言える。

面白いのは、鈍感→できないのコンボが、人によっては価値あるものとして受け入れられることである。
親しい仲間内で「○○は酔っぱらった方が面白い」という議論である。
ヘラヘラして状況把握ができなかったり、呂律が回らず支離滅裂で話すことができなかったり、そういう「できない」をエンタメとして価値を感じてくれる人がいる、ということである。
(価値が生まれるからこそ、鈍感「力」というワードにしている。)

社会が合理性一辺倒であればこんなことにはならない。
ならないはずだが、「○○なのにこんなこともできないのか!」という怒号は頻繁に聞く。

通常時で鈍感な、"できない"奴は「役立たず」と思わされることがあまりにも多く、その「役立たず」である自分は自分の命に価値を見出だせない。

ただし、上記の花火観覧メンバーをはじめ、色々な方々との関わりの中で、「『役立たず』の行動には価値が生まれる(こともある)→個性として鈍感力がある」ことを知った。
なので、自分の命をかけて行動してみようと思う。

因みに、ぼくは『死』に対してめちゃくちゃ価値を感じている。(『死』はネガティブな要素を包括していることも理解している。)
もし『死』に価値がないなら、逆説的にはなるが、『生』にも価値がなくなるという信仰があるからだ。
個人的にはこの表裏(物事の二面性)は切り離せないと思う。

そして、命に価値があるならその命は「生かされる」。
ナチュラルセレクションというやつだ。

「生かされる側」に自分が入れることは勿論祈るが、入れなかった場合、死に様には価値を残したいと本当に願う。

生物としてセンサーが鈍感なことは『死』に直結する。
ナチュラルセレクション弱肉強食と置き換えると、基本的には「みんなのできることができない『役立たず』」から死んでいく。
だからこそ、そんなクリーチャー自分は覚悟が必要だった。

センサー機能が優秀な人には、感覚としてわかってもらえないかも知れないが、みんなのエンタメとして、価値ある駄文であることを願う。

PEACE OUT.

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