1人は嫌だけど、好きじゃない人とは一緒に居たくなかった

このタイトルは、めんどくさい人が言いがちな「何でもいいって言ったけどそれは嫌」という言葉の感覚とほぼ同じだと思う。

高校生の時、友達が作れず3年間のほとんどを1人で過ごした。

ただ、3年間ずっと1人きりで過ごしていた訳ではない。

時々、クラスの隅っこで常に寝たフリをしていた僕に近付いてくる人もいた。

前提として、僕は傲慢さと未熟さが入り混じっていた痛々しい奴だった。
そもそも性格が良い訳でもない。
でも、こんな自分と話してくれるだけでありがたい、くらいの謙虚さは持っていたつもりだ。
それでも、近付いてきた人たちと一緒には居られないな、と思って結局一人でいることが多かった。

それは何故だったのか、
少し思い出してみる。

まず、1年生の初めの頃に、クラスのA君が時々話しかけてくるようになった。
僕はクラスで話す人が居なかったから、やっと居場所ができたようで嬉しかった。

A君はクラスでも大きい声で発言するタイプで、
先生が話したことにツッコミを入れて、クラスの笑いを取ったりしていた。

A君に認められるということは、僕もやっとクラスに認められるのではないかと思った。

A君は僕をいじるようなコミュニケーションが多く、僕はそれをうまく返せることを周囲にアピールしようと、大袈裟な受け答えをしていた。
その甲斐あってか、移動教室で授業を受ける時にA君と隣になって話していた時に、
後ろの女子たちから、「最近仲良いよね」みたいなことを言われた。
僕は、これでクラスにも馴染めるかもしれない、という期待を抱いた。

だけど、A君はクラスで実は嫌われていた。
ガンガン話しかけていくから最初の方は友達が多いように見えていたが、
だんだんと、A君が無神経であまり空気の読めない人だということがバレ始めていた。
他の人の会話に急に入って話題を横取りしたり、
常に、相手をいじるような言動をしていた
とにかく、自己顕示欲が見え見えで、周囲から煙たがれるようになっていた。

そのうち、A君がいない所でA君の陰口が叩かれるようになった。
アイツ、なんで自分がイジる側だと思ってるんだろうな、とクラスのイケイケグループの人が言っていた。
A君が先生にツッこんでも、笑う人が減ってきた。
僕は、クラスに馴染んでそうな人でもこんな仕打ちを受けているのか、と背筋が凍るような思いがした。

僕も、無神経に一方的な話をし続けるAと一緒にいるのが嫌になってきて、
結局一人で行動するようになった。

A君はその後、僕のように孤立するまでは無かったが、入学時ほどクラスでは目立たなくなり、
卒業まで特別仲の良い人は作れていないように見えた。

また、半年ほど経ったころ、今度はB君がよく話しかけてくるようになった。

B君は集団でのいじりを受けながらも盛り上げたりするところが、プライドの高いA君と違って親しみやすいと感じていた。

だが、とにかくB君はつまらなかった。
テンション高く何かを喋り、ボケて、自分で笑う。
しかし、そのボケが何が面白いのか全く分からなかった。
相手が笑ってないのにも気づかず、ずっと一人で盛り上がっている。
だから、集団の中ではいじられてもテンションが高いから盛り上がるけど、
一対一では全然話したいと思えないタイプだった。

僕はB君と話すのが疲れてしまった。
何その話、と突っ込んでも構わずにずっと話し続けるし、こっちの話を広げたりしないから、全然コミュニケーションが取れてる感じがしなかった。
面白くない話を曖昧に笑うのも辛かった。

結局、1人でいたほうが楽だ、というのと、
僕まで面白くないやつだと思われたくない、という気持ちが働き、
僕はB君と話さなくなった。

B君はその後も集団で盛り上がっていたが、
笑わせているというよりは笑われていて、それに気づいていないけどまあまあ楽しそうに過ごしていた。
まあ、悪いやつではないんだろうなと思う

あとは、同じ部活にC君という人が居て、
これもまた一時期同じゲームをやっているということで話すようになった。

だが、C君はプライドが高く性格も悪く、
よく人の陰口を言っていた。
あと、いちいちミスするたびに大きな声を出して、不貞腐れたりしていた。

だから一緒にいると疲れたし、全然仲良くなりたいと思わなかった。
だから何故かわざわざ強引に家までC君がゲームをやりに来た時、
ほぼ無言でやり過ごして帰ってもらった。
あれはちょっと申し訳無かったかもしれない。ただ、どうしても部活で話す以上に仲良くなりたく無かった。

そうして、結局僕は居場所を作れないまま高校を卒業した。
合わない人でも無理してもクラスで居場所を作ったほうが良かったのかもしれない。
けど僕はどうしても、合わない人といると、内心で相手を馬鹿にしてしまう。
馬鹿にしてるくせに、それを隠して振る舞う自分が気持ち悪いし、
相手にも申し訳なくて、
結局1人で行動するしか無かった。

結局、自分も含めてあまり馴染めない余り物同士がくっついたとて、
みんな弾かれる理由がそれなりにあるから、全然仲良くなれない、という残酷な事実が分かっただけだった。

その経験を経て、
この人と一緒にいたい、この人と一緒にいると楽しい、と素直に思える人と普通に仲良くなりたい、
という強い思いを持つようになった。

運良く、大学では普通に話せる友達はできた。
けど、ずっと一緒にいられるような友達はできなかった。
結局、自分はあんまり人と仲を深めたり友達をたくさん持つほどの人間的魅力も、
コミュ力も、品格もないのかもなあ、
なんて思って、
ある程度で悩むのも飽きてしまった。

高校の時の自分は、無理して好きじゃない人と一緒にいなくて良かったと思う。
だけど、もし気の合うやつと出会えて、そいつとの高校時代を過ごせてたら、どんなに良かっただろうな、と暗黒の高校時代を振り返って思う。

まあ、こんな悪口みたいなことを卒業数年経ってもnoteに書くようなやつは友達できないわな。

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