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診断士資格とコンサル業務の親和性

こんにちは。中小企業診断士の高杉と申します。

受験生の皆様、先日の2次試験お疲れ様でした。
しばらくは試験のことは忘れ、疲れを癒されてください。

さて、前回記事で、コンサルティングファーム勤務者の視点から「中小企業診断士取得とコンサルティングファームへの転職」についての見解を書かせてもらいましたが、今回は、「実際のコンサル業務で診断士資格がどう活用できるのか」について書きたいと思います。

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■要約
①営業に活用できる
②プロジェクト開始時の知識習得が速くなる
③プロジェクト範囲外の相談事を受けることが増える
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■①営業に活用できる

コンサルファームによって異なりますが、私の会社は、実際にコンサルを行うコンサルタントが、受注前の営業活動(客先訪問・ヒアリング→提案書作成)を行います。
営業活動において、最初の客先訪問は非常に重要です。ここでいかに良好な関係を作れるか、コンサルを頼むのを本格的に検討しようかと思ってもらえるか否かが受注に直結します。
私の会社の場合、客先訪問のきっかけは関係会社からの紹介や顧客からの問い合わせが主で、邪見な扱いを受けることはありませんが、初回訪問時は警戒されているお客様も多いです。
短い時間で信頼を得るために、コンサルタント個人としての過去実績、会社としての実績(=会社の看板)をアピールしますが、これらに「中小企業診断士(=国家資格保持者)」が加わるのは非常に有効です。

■②プロジェクト開始時の知識習得が速くなる

これもコンサルファームによって異なりますが、特定の領域に特化していない会社の場合、過去の実績が少ない(もしくは全くない)業種のコンサルを行うこともあります。
このような場合、プロジェクト開始前に業界動向、商習慣、業務プロセスなどを書籍などで短期間に習得することとなりますが、この際、診断士1次試験の内容が役に立ちます。具体的には、診断士試験の知識体系を参考にしつつ、必要部分は書籍等で深掘りしていくイメージです。
浅く広くでも、1次試験で知識体系に沿って学習している経験があるからこそ、知識習得のスピードが速くなったと実感しています。

■③プロジェクト範囲外の相談事を受けることが増える

実際にコンサルのプロジェクトが開始した後ですが、補助金のことや法務的な相談を受けることが増えます。
私の会社は補助金対応などは行っておらず、プロジェクトの範囲外ではありますが、診断士として(回答できる範囲で)回答をしています。
このようなよき相談者としての立場になれるのも、診断士の資格を持っているからこそだと思います。

■おわりに

コンサルファームにいる人間として、診断士資格が業務にどう生きるかというメリットの面を書きました。
次は、デメリットについても書きたいと思っています。

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