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新しいところを歩いている。


昨日、君が伝えてくれた愛や、誰かの投げやりさが僕に齎した苦には、目をつぶろうと思うんだよ。

「ドントシンク、フィール」

言ってみれば、僕にとって君なんてどうでもいい訳だし、君にとってもそうだろうと思う。だから、

君のことを考える事はもうやめようと思う、んだ。何もかも考える事はもうやめようと思うんだ。もちろん、それは必要な事だ。これからとても必要になると思う。

でも、そんな事で、足を前に出せなくなる事や、指輪を外せなくなる事や、名前を書く紙を取り上げられる事を招くのなら、もう決める事はやめようと思う、んだ。

ある人は「ここなら座れる」と言ったけれど、僕はここに座りたくない。ここまでの地獄、ここからも地獄、変わらないから。薙ぎ払った草の熱れを吸い込んで、受粉できなかった死にむせながら、まだ先に入っていく。その先に、誰かが良かれと思って放ったわかりやすい言葉がある。その、遠くへ行きたい。

2023.09.29

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