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僕のタケノコご飯

タケノコご飯は至ってシンプルな料理である。しかしながら、これほど奥の深いものもない。もう何年も作っているが楽しくて仕方がない。タケノコの切り方が大事である。何よりも量が多いのが嬉しい。
料理は「抽象的なレシピ」や「栄養価と言う意味のない分析」で表現されることが多い。
私達は料理を味で記憶する。美味しさは身体というコロニーが求めているのだ。美味しさは作る人の「手わざ」と食べる人の心が決める。顔の見える関係こそが味の基本なのだ。

時間が来ると半額になる弁当も美味かろうが食事には価値がある。忙しくて買って食らうしか道のない事は社会の問題である。
嗜好品(覚醒剤・砂糖・酒・炭水化物)は程々にするがよろし。
しかし、人生は辛い。

タケノコの根元の方の硬い部分は細かくミジン切りにする。食べていても気が付かない。
中ごろは角に切って歯ごたえが面白い。柔らか目にアク抜きしたものが嬉しい。
先の方は形を残してあげるとよろし。飾りに嬉しく食べて美味しい。
インゲンと人参、薄揚げで炊き込むのだ。ダシは顆粒だしと普通の醤油である。



5合炊きなら3合の米に目いっぱいの具材である。この日は庭でとれたフキを加えた。溶けても美味しさが残る、
8合に標準仕様のタケノコ。1升用のお櫃に満杯になる。お付き合いしているスイミングスクールさんへお裾分け。
お裾分け弁当にも登場。蕗とニシンの煮付けとミズの味噌汁にタケノコご飯と揚げ物一式。
自分が地面につながっていると感じられる。長い食物連鎖のレンジのピースなのだ。


厨房研究に使います。世界の人々の食事の価値を変えたいのです。