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2024年3月15日(金)「内臓料理(魚)・酒盗(しゅとう)」

今日の東京は晴れ。
朝方の最低気温は4℃弱、日中の最高気温は17℃迄上昇。やっと、春が来たカンジでしょうかね。
今日から二十四節気啓蟄の末項、七十二候では「菜虫化蝶(なむしちょうとなる)」(青虫が蝶となる時季)になります。今日ぐらい暖かいと、青虫も蝶になってくれるんでしょうね。この後、週末の天気も良く暖かい日が続く予報となってます。さて、

昨日は「漁師料理・イルカ」について書いてみましたが、本日は「内臓料理(魚)・酒盗(しゅとう)」についてお届けしたいと思います(冒頭写真はコチラから拝借しました)。


昨日は「漁師料理・イルカ」について書いてみましたが、本日は「内臓料理(魚)・酒盗(しゅとう)」についてお届けしたいと思います(冒頭写真はコチラから拝借しました)。

酒盗。
言わずと知れたカツオの内臓の塩辛ですね。一番有名なのがカツオを使ったモノですが、マグロマダイサケ等の内臓で作った酒盗もあるみたいです(コレらは食ったコトないかな)。カツオの内臓を使ったモノが多い為、鰹節の産地であってカツオが多く水揚げされる高知と鹿児島が酒盗の二大産地になっているようです(鰹節を作る際に出る内臓の有効活用の一環として作られていると言う、今時で言ったらSDGs的な側面もありますね)。
そもそも、「酒盗」なんて変わった名前も、土佐藩の十二代藩主であった山内豊資がコレを肴にすると酒が進み過ぎて酒を盗んで迄飲みたくなっちゃう、と言うコトから名付けたモノであると言われている位ですから。

酒盗の具体的な作り方としては、カツオの胃と腸に加えて、「にのわた」とも呼ばれる幽門垂に塩を加えて作られるモノです。マズ塩漬けする前に、胃袋と腸を開いて包丁で内側のぬめりをこそげ取って一口大に切り分け、幽門垂の方は良く水洗いし、コレらから水気を取ったアトで約30%の塩で漬け込み、約2週間で出来上がり(その間、毎日攪拌必要)。
矢張り約30%もの塩に漬けるだけあって、しょっぱいですわね~。
ただ、酒盗には旨味成分であるグルタミン酸イノシン酸、肝臓の働きを助けるオルニチンが多く含まれているんで、塩分の過剰摂取はカラダには良くないけれども、コレらはカラダに良いので相殺ですかね(笑)。

食べ方としては、酒呑みながらツマむのが一番ポピュラーなワケですが、コレを調味料として使うと言うのもアリのようですね。最近では「和製アンチョビー」とか呼び習わして売り出されたりもしてて、チャーハンやらペペロンチーノやらに入れてみたり、炒め物やポテサラに混ぜたりと、活躍の場があるようですね(自分じゃあまだそう言う使い方をしたコトがありませんが)。そりゃあ、上述の通り旨味成分がたっぷり含まれているのであれば、ソレ使った料理がハズレになる可能性は低いですわね。

カツオを1匹買いする機会は然程多くはありませんが、塩漬け・冷凍してある程度溜めておいて酒盗を自作するなんてのも、いつかはやってみたいとも思います。
と言うのは、市販の酒盗の成分表示を見てみると、上述の胃・腸・幽門垂と塩だけで造っている酒盗は稀で、保存を利かせる為に(??そもそも保存食品なのに!?)やっぱり酒精やら調味料やら増粘多糖類やらの食品添加物を入れている商品が多いんですよね。

と言うコトで今週はココ迄。
来週は「未利用魚・オオメハタ」についてお届けしたいと思います。
冒頭でお伝えした通り、週末は暖かい春の日が続くようなので、良い週末が過ごせそうです。
楽しい週末をお過ごし下さりませ~!

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