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11月3日(金)「有害鳥獣・ツキノワグマ」

今日の豊田もまたしても晴れ(ココんトコロずっと晴れ間が続いてますね)。
朝方の最高気温は12℃、日中の最高気温は昨日よりも更に上がって27℃近く迄上昇。
この時期にしてはあり得ない暑さでしたね。11月になって真夏日って、流石にオカシイですよねぇ。さて、

昨日は「醗酵食品・酢」について書きましたが、本日は「有害鳥獣・ツキノワグマ」について書いて行きたいと思います(冒頭画像はコチラから拝借しました)。

ツキノワグマ。
テレビやネットのニュース記事を見ていると、今年は日本全国各地でクマに襲われたと言うニュースがやたらと多い年になっています(環境省の直近の統計に拠れば、同省が統計を取り始めてから出没件数・人身被害件数・死亡者数もこの10ヶ月だけでも過去最高更新中なんだとか)。
どうやら、今年はブナの実やどんぐり等が全国的に大凶作になっているらしく、冬籠り(冬眠)を控えたクマ達の重要な食料が枯渇気味であることにより、人里へのエサを求めて下りて来ざるを得ず、クマによる人身被害が多発している、と言うコトのようです。

そのツキノワグマですが、日本では本州と四国にだけ棲息していて、北海道と九州にはいません(九州のツキノワグマは絶滅したと言われてます。北海道はヒグマの天下ですね。また、四国でも棲息数はごく僅かな模様)。
ツキノワグマは平野部から高山まで幅広い範囲を生活圏としていて、主としてブナ林を中心とする奥山の森林に棲息。木登りが得意で、ブナやミズナラヤマブドウの実などを樹上で採食するコトも多いようです。
ただ、完全な菜食主義者かと言えば然に非ず、(植物食傾向は強いものの)雑食性であって、魚も食えば肉も食う、虫なども食べるようです。
従い(?)、時として農作物や雑木林等に加害するコトもあれば、上述の通りエサ不足によって人間との境界線を越えてやって来て人身被害を及ぼすコトもあり、有害鳥獣となっている、と言うワケです。

また、日本に於ける最大の陸上哺乳類だけあって、その物語にはコトを欠かず、色んな小説等の主人公?にもなっています。自分は元々マタギに興味があって、その手の本を乱読していたのですが、一番オモシロいと思ったのは熊谷達也さんの「邂逅の森」、動物との共存を考えさせられたのは宮沢賢治の「なめとこ山のくま」、ツキノワグマじゃないけれども吉村昭の「羆嵐(くまあらし)」なんかも良かったですねぇ。アトはマタギのドキュメンタリー系や聞き書きなども。

そうそう、最近の熊による人身被害の関係で、クマの駆除にあたる猟友会のヒト達に対しての炎上?やお役所に対する抗議などが話題になってますね。アレは個人的にはどうかと思うんですよね。
確かに、駆除されてしまうクマが可哀想と言うキモチは分かります。が、ヒトの生活圏とクマ達の生活圏を完全に区分するコトが出来ない限りは、互いの生活圏に踏み入れてしまって被害が起きるコトは已むを得ず、ソレを再発させない為、害を及ぼさないようにする為には駆除も仕方ないコトなんだと思います。
だからと言って、捕殺せずに生け捕りにして山に帰す(奥山放獣)すれば良いと言うけれども、生きたクマを傷付けずに捕獲するなんてどんだけ難しいコトか。そんなコト言うなら自分でやってみなさい、とも言いたい。仮に生け捕り出来て奥山放獣したとしても、(この場合には唐辛子粉吹き付けたりして再発防止用のお仕置き教育はするものの)エサ不足等によってまた出て来てしまうコトは防ぎようもないんですよね。彼らにとってはエサ不足=死活問題なので。
また、クマが出没するような地域には住まなければ良い等との暴論もありますが、ドコにでも境界線はあるワケだし、日本の国土はそんなに広いワケじゃないし(ザックリ言えば、山間部:平野部=7:3)、ソレが為に境界線近辺の村ごとドコかに移住する?そりゃあムリな話なのですよね。
しかも、有害駆除にあたる猟友会のヒト達ってのは給料貰ってシゴトとしてやってるのではなく、飽く迄もボランティアでやってるワケなので、そのヒト達捕まえて炎上とか、住民を守る義務を負っているお役所に抗議、ってのは無いハナシだな、と思ってます。ヒトよりもクマの方が大事?そりゃあ、無いでしょ。共存はしなきゃイケないけれど(飽く迄も、個人的な意見ですが)。

と言うハナシは置いておいて。
熊肉は美味いんです。流石に自分の所属していた猟隊で、自分がいた時に捕獲したコトはなかったのですが、秋田の阿仁の肉屋さん(木村精肉店)で買ったり、富山の「大長谷ハンターズジビエ」さんからお取り寄せしたりして、焼肉やら味噌鍋にして食いましたが、やっぱり美味い。特に良い時季の脂身のあるお肉は特に。ヒグマは食ったコトありませんが、ツキノワの方がヒグマよりも柔らかくて美味いとの評価が一般的なようです。
今後やるであろうお店では、良い季節になったら、是非クマ肉も仕入れて、美味しく調理してご提供したいモノだ、と今は考えています。

と言うコトで、今週はココまで。
来週は「漁師料理・どぶ汁」について書いて行きたいと思います。
では、良い3連休をお過ごし下さりませ~!


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