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6月16日(金) 「有害鳥獣・二ホンジカ(生態編)」

今日の豊田は梅雨の晴れ間で、晴れ。
最低気温は19℃、最高気温は28℃。
ただ、風が強くまた湿度も然程高くはなかったので、比較的過ごし易い一日でありました。
明日はまた暑くなるようですね。
今日からは二十四節気芒種」の末項、七十二候の「梅子黄(うめのみきばむ)」(梅の実が黄ばんで熟す時季)。正に、今梅が黄色く熟してますね。さて、

昨日は「未利用魚・アカタチ」についてお伝え致しましたが、本日は有害鳥獣の中でも現在日本に於ける最大の?害獣ともされている二ホンジカについての生態等についてお伝えしようと思います(冒頭画像はコチラから拝借しました)。

驚いたコトに、今から30年ホド前迄は現在害獣の主役級のシカは保護対象になっていて、メス鹿は捕獲禁止、オス鹿も捕獲は一日1頭迄と制限されていたのだそうです。
トコロが、ある時期(って、30年ホド前からなのですが)からシカによる農作物や森林への被害が拡大・増加した為に害獣指定され、地方自治体からは補助金も出されて有害鳥獣駆除対象となり、久しいのであります。

有害鳥獣駆除対象になって30年程度は経っているワケですが、二ホンジカ(ホンシュウジカ)の棲息区域は、①ニホンオオカミ等の絶滅により天敵がいない、②地球温暖化等の影響により積雪が減り、また③耕作放棄地が増えたことにより、採餌活動をするシカの棲息域が増えた、④猟師の高齢化・少子化(コレにより適切に駆除が出来ない)等の影響もあり、年々拡大の一途を辿り、数的にも増加し続けているのであります。
従い、農作物被害や森林被害についても、増加の一途を辿るばかりのようです。農作物被害については、約60億円(食害全体の3割超)、食害を受けた農地面積の約6割、50ha超がシカにやられ、樹皮を食べられる等による森林被害では全体の7割にあたる約3,500haがシカにやられているようで、ニッポンの生態系自体や農林業に与える被害が深刻な状況に陥っているようです。

コレらに対抗する為、防護柵や電柵の設置、ハンター数増加の為の様々なお役所の取り組みも為されてはいるものの、中々著しい効果はあがっていない、と言うのが実情です。
シカはホントに賢くて身体能力の優れた動物であるので、人間様が想像して作った柵なんぞはその持てる知恵と比類なきジャンプ力で、容易く超えて食べモノにありついており、食害を拡大させているのであります(彼らも、生き残る為に必死ですので)。

従い、狩猟や有害鳥獣駆除活動を行いその鹿肉を獲って食べる、と言うコト自体も、現段階に於いては実は社会的な意義があることであり、SDGsの観点からも世の中に貢献している、と言うコトなのであります。
この点については、良くお分かり戴きたい点なのであります。

と言うことで、今週もおしまい。
良い週末をお過ごし下さりませ。
来週は、「『フードロス』について考える」をお届けしたいと思います。


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