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良いダッシュボードの条件とは何か?考えてみた

私はマーケターや分析者として、過去在籍企業ではRedashやGoogleデータポータル、現職ではTableauやPowerBIなどのBIツールを利用し、KPIの可視化やダッシュボード作成を行うことがあります。
今回、下記の2つの目的で「良いダッシュボードの条件は何か?」を整理してみました。

・マーケターやアナリスト、PdMなど、自分と同じようにダッシュボード作成を行う方々に役立つ情報を発信する
・自身への備忘録

ということで、「これがちゃんと出来ているKPIダッシュボードは良いよね」を整理してみます。

目的が明確であること

物凄く当たり前のことですが、「そのダッシュボードって何のためにあるの?」に答えられないとダメですよね。下記を事前に確認して、ダッシュボードを作成するべきです。

・利用者は誰か
・利用者のKGIとKPIは何か
・利用者が見るべき頻度はどれくらいか
・KPIやKGIの変化量に合わせて想定されるアクションは何か?(この数値がAになったらXXX、BになったらYYYをする、的な想定)

これらの明確化が重要です。逆に、何のために作られたかわからない・誰が使っているのか不明なダッシュボードはあまり意味がないですよね。

目的に沿ったビジュアライゼーションが出来ている

目的を明確化すれば具体的な要件に落とせるので、それに沿うビジュアライズがされている必要があります。以下、重要なポイントを列挙してみます。

見るべきチャートが絞られている

事業やプロダクトの指標は分解しようと思えばいくらでも細かくできますし、何も意識しないと何十個もグラフを見るハメになります。目的とアクションから逆算し、「本当に見るべき指標は何か?」絞りたいですね。

最適なグラフが選択されている

色々なグラフ

さらに「そのグラフで何を表現したいのか?」に合わせてグラフの種類を選びたいですね。例えば下記です。何となくグラフを選んで、結果的に見づらいグラフになっていないか、注意が必要です。

【グラフの種類と適した用途イメージ】
棒グラフ:データを並べて比較する
折れ線グラフ:データの時系列での変化をみる
円グラフ:全体に占める割合をみる
積み上げグラフ:内訳を比較する
散布図:データの相関をみる
ヒストグラム:データ全体の分布を確認する
箱ひげ図:データのばらつきを比較する

KPIをブレイクダウンしながら見れる

KPIの中にも優先度ってありますよね。超重要で、毎日真っ先に確認しているものから、変化があった時だけ確認するような、超重要KPIの要因の一つになっているものまで、KPIにはいくつかの階層があるはずです。
それらを順序立てて見られるグラフなどの配置が理想なので、ダッシュボードの最上部に最重要KPIを置き、その要因となるKPIを階層順に並べていくイメージです。

Z字型を意識したレイアウトがされている

KPIを階層別に並べていくことと似ていますが、KPIの優先度や見るべき順番が明確にできていれば、それをZ字型(上から下・左から右)を意識したレイアウトに配置したいです。なぜなら、人間の視線がそう動きやすいからです。

優先度に合わせたグラフのサイズ調整がされている

また、グラフをKPIの重要度に合わせてサイズ調整すると、さらに見やすくなります。

サイズが大きいもの = 重要度が高いKPI
サイズが小さいもの = 重要度が低いKPI

です。

グルーピングやサイズ・色・グラフ種類の統一により見やすくなっている

KPIの種類や重要度の階層に合わせて、グラフが視覚的にグルーピングされていると更に見やすいです。
また、サイズやグラフの位置、色、グラフの種類も、グループに合わせて統一されていた方が見やすくなります。

色の心理的特性に合わせた使い分けがされている

人間の心理として、色によって下記のような印象があります。

赤や黄色:危険、注意
緑や青:良い、安心

例えば目標未達の時は「赤」、達成の時は「青」といった使い分けの方が視覚的にも理解がしやすくなります。

見るべき箇所を明確にする色の使い分けがされている

利用者の注意を向けたいデータ(見るべきデータ)に目立つ色を使い、それ以外のデータには目立たない色を使用することでグラフがかなり見やすくなります。
また、「閾値を超えたKPIは色が変わる」などの仕掛けを入れると、注目すべきポイントが視覚的にわかるので見やすいです。

アクションの補助がある

KPIの変化に合わせて想定されるアクションがあると思うのですが、それらを補助することが出来れば、さらに使いやすいダッシュボードになります。例えば広告のKPIダッシュボードであれば、管理ページにすぐ飛べるリンクがついている等です。

以上、良いダッシュボードの条件を並べてみました。ダッシュボード作成の際に少しでもお役に立てれば嬉しいです。
最後までお読み頂きありがとうございました。

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