ヘルスケアデータは誰のもの?

Google, Apple, Amazonを含むTech Giantが、ヘルスケアデータを患者やサービスプロバイダーがより便利に利用できるようにすると宣言した。試算によるとデータの利用効率を上げると、米国内で$30B(約3.3兆円)の削減効果があるとも言われている。そのため、トランプ陣営の関係機関もこの流れを歓迎しているという。

改革の鍵になるのは、➀電子カルテをはじめとするEHR(Electronic Health Record)の共有化➁患者個人が自ら健康管理のために蓄積したPHR(Personal Health Record)との融合であろう。これが達成されれば、個人に関する健康のデータが一元管理され、患者もプロバイダーもアクセスすることが可能になり、効率的なヘルスケアシステムが達成される。

これを非常に高いレベルで実現しようとしているスタートアップ企業にGOQiiがある。シリコンバレーのスタートアップであるが、深圳でデバイスを製造し、インドをメインの市場としてウェアラブルを活用したクラウドヘルスコーチのサービスを提供している。インドのウェアラブルマーケットシェアNo1を達成している企業である。同企業はウェアラブルによる個人の健康データ(PHR)の取得から始め、ユーザーが自分の健康データを管理できるクラウドサービスを提供している。個人の許諾のもと、病院や保険会社が個人のヘルスケアデータを利用可能な環境を整えている。医療機関は診療にデータを活用し、保険会社はプレミアムの算定にデータを活用する。ヘルスケアデータを個人が管理し、ベネフィットを受けれる世界の実現されている。

「ヘルスケアデータは誰のものか。よりよい社会、効率的なシステムにするためにどのような仕組みがあるべきか。」改めて考える時期に来ているように思う。

https://www.wsj.com/articles/tech-giants-pledge-to-ease-patient-provider-access-to-health-data-1534192429

とら

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