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PMSと持続可能な働き方⑥【最終話】

数ヶ月に一回のペースでやってくる、PMSのうちでも、沼の中で息をするような感覚になる、魔の時。

前回のPMSがまさにその時で、さらにそのタイミングで職場でいくつかのことが重なり、カミングアウトをする羽目になった。

結果的に、それは私のこれからの生活にとって良かったと思えているし、必然だったとも感じている。

一月前に起こったことを、その流れや渦中にあっても、ある程度観察して、これからの人生をどう泳いだら良いのかを眺めてみることが出来たと思うから。

何よりこれまでと一番違うことは、デフォルトを「元気で上がり調子のときの自分」に設定していなかったこと。

100%ポジティブな時でも、100%モチベーションが高いときでもない自分が、低空飛行(最悪、真っ暗闇の大海の真っ只中に不時着しすることもある)の時をどう乗り切るかということを、身心でこれほどまでに感じながら考えることができたのは、これから40代、50代の自分や家族や周辺のことを俯瞰して見てみるために必要な出来事だったと思う。


少し先の人生を歩いている人が話してくれたこと、世間で良く耳にする話…歳を重ねるごとに、それらがひとつずつ自分ごとになっていく。

それと同時に、若い頃どこかで感じていた万能感のようなもの、人とは違う自分でありたいという欲が、最近少しずつ、健康的な形で鳴りを潜めつつあるのも感じている(とはいえ、私はもともと自己顕示欲が弱くはないので、ようやく人並みになったくらいで、職場でも機会があるなら出世してみたいと思う位の欲は持ち合わせている)

ただ、帰宅して燃えカスのようになっている状態というのは、もう私のこれからの人生にとっては持続可能とはいえないし、私自身が大きな違和感を持ってこの状態から脱出すべきだと感じている。


私にとって今の職場がとてもありがたいと思うことの1つに、40代、50代の人生の先輩がいて、少し先の未来の可能性を見せてくれたり、話してくれたりすることだ。

彼女たちは、歳を重ねることをゆっくりと、しかし確実に迎え入れていっているように私には見えて、その姿がしなやかで、とても凛としている。

今の職場は私より若い人が多く、もしかすると5年後、10年後の自分の姿を想像するのも難しい人が多いかもしれない。

一方で、心身のバランスを崩して一定期間休んだり、風邪や感染性や体調不良などで、他者やチームを頼る場面は誰にでもある。

産休や育休で中〜長期で職場を離れる人もいるし、だれもが頼ったり頼られたり、その時々の状況で役割を交代しながら、組織やコミュニティを動かしている、とも言える。

私自身、育休から転職して、様々な場面で様々な人にフォローしてもらってきたし、今も自分の体調や家族の体調不良などで周囲に助けられることは多いけれど、フェアに考えてみれば、誰かの休職やお休みのときは代わって仕事をすることもあれば、少し無理をして残業したり、誰かの相談にのったりすることもある。

こうしてみると、循環だなぁとつくづく思う。

頼ったり頼られるばかりじゃ、本人も周りも苦しいかもしれない。

ありきたりだけど、「お互い様」と思えることが、個人レベルでも組織レベルでも、持続可能であるかのラインに関わっている気がしてくる。

今の私の目標は、「20%でも残して帰宅すること」と、「無理して詰め込んでイライラするなら、何かを1つ手放す覚悟をもつ」ということだ。

仕事に全振りしないことが、自分や家族の心身の健康につながるし、結果的には明日の仕事への向き合い方や質にも影響してくる。

休憩、ゆとりを意識的に入れること。

やってみたいことは、躊躇せずにやってみること(最近、家族で格闘技を習い始めた)

睡眠優先!

農的暮らしも諦めないこと(来年は週4でお勤め、あとは畑に戻るのも良いなぁ)

具体的な行動を意識しながら地道に続けていくことが、持続可能な働き方につながるのてはないか…

今はそんなことを考えている。





アイディアを形にするため、書籍代やカフェで作戦を練る資金に充てたいです…