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絵の具に卵黄を混ぜるとどうなるか -2023年5月19日(金)

・私は全く絵画がわかっていないんですが、それでも面白かったです。
・油絵具に卵黄を混ぜた理由以前に、卵黄を混ぜていたことも、それにどういう時代背景があるのかも知らなかった。

以下、調べたこと。
・14世紀頃の絵の具は、卵黄+顔料を使って作られていた。
・卵黄の持つ乳化作用を固着剤として使い、顔料で色を付けるという手法だ。
・卵黄+顔料によって作られた絵の具を卵テンペラといい、これを使って描かれた絵をテンペラ画という。

・15世紀になりルネサンス期に入ると、絵の具には卵テンペラが使われなくなり、クルミ油を固着剤として使うようになった。
・クルミ油+顔料によって作られた絵の具が油絵具(あぶらえのぐ)で、これを使って描かれた絵が油絵だ。

・絵画の分析により、15世紀以降に作られた油絵にも、卵黄が含まれていることが分かっていた。
・そして、今回貼った記事で紹介されている論文で、卵黄を使った理由の分析が行われている。
・簡単に言うと、卵黄を使うことで粘り気が増し、硬い絵の具となることで、乾燥後にシワができにくくなるということだ。

以下、感想。
・そもそも、500年前に生きていた人が描いた絵から、当時の絵の具を分析し、解明していくことにロマンを感じる。
・美術館に行って絵を見ても、ようわからんなあ、なんか上手いっすねえ~くらいの感想しか持てなかったが、こういう背景知識があると楽しめそうな気がした。
・おそらく絵の具だけでなく、歴史的背景や、構図の発見だったり、そういう背景もたくさんあるんだろう。
・絵画は知れば知るほど面白くなりそうな予感がするので、趣味としてはかなり楽しめそうだ。

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