③プロミュージシャンを目指す人には必ず読んで欲しい(CDリリースにおける印税契約とは)



②↑では音楽事務所とは何をするところなのか、をお話ししました。


では次にCDのリリースまでの過程についてお話し致します。


・CDや音源のリリース

音楽事務所に所属したらまずはCDデビューに向けて話が進むと思います。


が、なかなかそう簡単にはいきません。


もちろんどのくらいCDが売れそうなのか、を考えなければいけなくなるでしょう。


ライブの集客やSNS等の数字から算出されることが多いと思いますので、CDデビューはしっかり買ってもらえるファンをつけてからという事になります。


その過程で、ある程度数字が立てられればそれを材料として所属の音楽事務所はメジャーレコード会社に売り込むことが出来るでしょう。


しかし、もしメジャーレコード会社に受けてもらえず、それでもリリースをしたいという場合には、自主制作盤という形になります。


大手レコード会社を通さずに音楽事務所から直接のリリースになる場合のことを自主制作盤と呼びます。


もちろんあえてメジャーレコード会社に売り込まず自由な制作を行い、自社だけで完結し、リリースすることも多数あります。

過激な内容や主張の強い表現を目指している場合はそちらの方がいい場合があるかもしれません。


・原盤印税と著作権印税

いずれにせよ、リリースする際には結ばないといけない契約があります。


それが原盤契約です。


CDやそれにまつわる音源の権利や著作権、印税の配分を決めることになります。


これにサインをし、契約が完了すれば晴れてCDデビューが決定します。



・メジャーレーベルの場合

もしメジャーレコード会社との契約だとアーティスト側への配分は非常に少なく、レコード会社への取り分が大きくなるでしょう。


その理由は、レコード会社は世の中の人に多く知ってもらう為にプロモーションやCDの製造、流通、広告費を多額に支払うからです。


これがメジャー流通という形になります。


また、小売店、JASRACやカラオケ、サブスクへの登録料なども大きく費用がかかっていますので、

その余った印税を音楽事務所とアーティストで分ける形になります。


アーティストへの取り分は全体から見ておよそ3%〜5% ほど(会社によって異なる)になるでしょう。

作詞者、作曲者への配分もその中から行う事になりますので、作詞、作曲を行っていない場合は印税を受け取れないとなっているところも多く存在します。


しかしその分、プロモーションを上手にやってもらえるレコード会社の場合なら知名度や認知度は大きく得られる事になります。



・自主制作盤(インディーズ)の場合


自主制作盤の場合は、音楽事務所と契約になります。


流通の形は全国流通です。
いわゆるインディーズというものです。


流通としてやる事はほとんどメジャー流通と変わりませんので、

メジャー流通だから凄くて、インディー流通だから凄くない


とそういう訳ではなく、あくまで流通の形の違いです。


受け取れる印税に関しては、全体の売り上げから制作費、CD製造、流通の費用などを差し引いたところから、事務所との配分を決めていくことになるでしょう。


この配分は事務所によって大きく異なるので一概にどの程度とは言えません。


しかし、全体の売り上げから見ればメジャーとの契約よりもアーティストへの配分は大きくなります。


その分個人での宣伝能力やプロモーションの上手さが必要となってくるでしょう。



今回はリリース後の印税の仕組みなどを話させていただきましたが、
ここまで読んで頂いた方にはいいねを押していただけると参考になります。


次の記事では「メジャーとインディーズのメリット、デメリット」をお話ししていこうかと思います。

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