新谷雅先

新谷雅先(しんたにまさき)といいます。 昭和32年福岡県生まれ。今までに書いてきた詩や…

新谷雅先

新谷雅先(しんたにまさき)といいます。 昭和32年福岡県生まれ。今までに書いてきた詩やエッセイを紹介しています。時々オリジナル曲も流しています。 好きな言葉「ゼロから数字を生んでやらう(高村光太郎)」

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    歴史で適当に遊んでいます。

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    日記を書き始めておよそ五十年、ブログを始めて二十数年、その間に書いたものを紹介しています。

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    日記やエッセイを書いています。『吹く風』とは、20代の頃からつけている日記帳のタイトルです。

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    1975年から2007年に作り、その都度録音したオリジナル曲をアップしています。ほとんどラジカセで録音しているので、音はあまりよくないです。

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【詩】君のまなざし

君のそのまなざしは いつの時代のまなざしですか ぼくが知る以前の君ですか ぼくが知っている頃の君ですか それとも今の君ですか 君の人生ですか ほんの気まぐれですか

    • 未来の歴史(2000年11月27日付)

       今から数千年後、今の歴史を失った後の話である。  ある考古学者が、我々の時代の地層を調べていた。この学者は以前、その地層から偶然民家跡を発見し、そこから発掘された茶碗や湯呑を見て、この時代も縄文や弥生と同じく土器を中心とした生活が営まれていたとして、「陶磁時代」と名づけた有名な学者であった。 「なんだこの鉄の線は?」  見ると、二筋の鉄が道のように張り巡らされていた。その後も、その鉄の道は日本中いたるところで見つかった。 「先生、何でしょうか、この鉄の道は?」 「うん、

      • 糖分は控え目に2

        この体の中にはJ体という 免疫を司る重要な臓器があります。 その臓器、糖分のバランス次第では 機能しなくなる恐れがあるのです。 そうなってしまうと、ただでさえ 弱体化していっているこの体は、 様々なウイルスに冒されることになり、 さらにさらに弱体化していって、 最終的に死に至ることになるでしょう。 そうならないためには、糖分の 見極めが肝要になってきます。 くれぐれもこの体だけではなく ウイルスに対しても甘露を与え その侵入を手助けするような 危険な糖分は、 摂らないようにし

        • 【詩】架空の恋人

          ああそうです。 出会った時はジンジンきたんです。 ジンジンきて痛いくらいだったんです。 以来あなたのことばかり想っていたんです。 それがぼくの青春だったんです。 とはいうものの、 だからどうだということはなかったんです。 だからどうだというものがなかったんです。 付き合ってから結婚に至るまでの過程とか、 結婚後はどういう暮らしをしているとか、 そういうものがまったく見えてこないんです。 それでもって運命は動けないでいたんです。 つまりあなたは、 ぼくの生活線上に存在しない

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        【詩】君のまなざし

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        記事

          糖分は控えめに1

          自慰眠酒糖だとか、利権眠酒糖だとか、 小梅糖だとか、狐狗狸眠酒糖だとか、 強酸糖だとか、三味線糖だとか、 糖分表示のない糖だとか、 この体の中にはいくつかの 糖分があるわけでありまして、 その糖分が微妙に絡み合って 体を蝕み、虚弱体質を 作っているのであります。 これから先、よほどのことがない限り これらの糖分がこの体を 離れるようなことはないと思われます。 ゆえにこの体質は改善されることなく、 更に弱体化していくことでしょう。

          糖分は控えめに1

          意欲作 (2009/08/12)

          意欲なんて持たないほうがいい。 意欲を持って事に当たろうとすると、 いい仕事をしてやろうなどという 余計な我が入ってしまうから、 いい仕事が出来なくなってしまう。 たとえば文学とか音楽とかがいい例で、 意欲作などというふれこみの作品ほど つまらないものが多く、 逆に気負いのない無欲な作品にこそ いいものが多い。 ところが文学とか音楽なら そのへんの呼吸がわかるくせに、 いざ仕事になると わからなくなってしまう人が 多くいるから困ったもので、 そういう人が社会をよくしてやろ

          意欲作 (2009/08/12)

          【詩】諸事情さん

          私の背中の真後ろに 諸事情さんがはびこって 密かに人生狂わせる 私の頭の少し上 諸事情さんが浮んでて いつも事を荒立てる 私の左の膝の裏 諸事情さんが居すわって 立ち上がるのにひと苦労 私の右の肩あたり 諸事情さんが乗っていて 賛同の手を挙げられぬ 私の後ろの長い影 諸事情さんが踏みつけて 思うように進めない

          【詩】諸事情さん

          【詩】窮屈な社会

          ずっと昔はビンタと馬鹿野郎で、 色々な問題を解決させていたと聞く。 だけど今は違う。 ビンタは傷害罪に問われ、 馬鹿野郎は侮辱罪に問われる。 そうだ、昔の解決法が今は犯罪になるのだ。 だからぼくたちは人とのふれあいを極力避け、 差し障りのない言葉で会話しなければならない。 感情を露わにすることはもちろん御法度だ。 やれ自由だ、やれ個性だと煽られてきて、 気がつきゃこれである。 もしかしたらぼくたちは、 これまでのどの時代よりも、 窮屈な社会に住んでいるのかもしれない。

          【詩】窮屈な社会

          【詩】大盛況

          スーパーマーケットの駐車場に車を置いて、 ドラッグストアに牛乳とパンを買いに行く。 ドラッグストアで牛乳とパンを買ったあと、 ホームセンターにティッシュを買いに行く。 ホームセンターでティッシュを買ったあと、 スーパーの駐車場に戻って行って帰ります。 ドラッグストアとホームセンターの売出日、 スーパーの駐車場はいつになく大盛況です。

          【詩】大盛況

          【詩】ラジオ

          風呂にラジオを持ち込んで聴くほど、 野球が好きなわけではなかった。 だけど最近はよくやっている。 昔から長風呂なのだが、 ただ浸かっているだけだと、 いつの間にか眠ってしまう。 それでは危ないと思い、 風呂の中では何かやることにしている。 若い頃は本を読んでいた。 興じれば一時間でも二時間でもだ。 しかし近頃はそれが出来なくなった。 目がすぐに疲れるようになったのだ。 ラジオにした理由は、 耳はいくら聴いても疲れないからだ。 だが、この頃はそれも危うくなってきている。 ひいき

          【詩】ラジオ

          【詩】現状の風

          現状の風 速く強く 夢を追う 暇もなく 捕まえる 術もなく 現状の風 速く強く 現状の風 痛く辛く 入り込む 隙間なく 身を弾き 胸を突く 現状の風 痛く辛く 現状の風 軽く重く 着飾った 女が誘う 騙された 男が嘆く 現状の風 軽く重く 現状の風 遠く高く その行方 掴み難く 乗越える 知力なく 現状の風 遠く高く

          【詩】現状の風

          【詩】生姜

          例えばお腹が痛い時には、 決まってお腹は冷えていて、 逆に健康を感じている時には、 決まって体は温まっている。 それは心も同じことで、 苦しみや悲しみを感じる時には 決まって心が冷えていて、 逆に喜びや幸せを感じる時には 決まって心は温まっている。 というか、熱いんだ。 例えば夢を語る時がそうで、 熱くなればなるほど、人は 喜びを感じるものだ。 例えば恋人に会った時がそうで、 熱くなればなるほど、 人は幸せを感じるものだ。 だから人は夢を追い続け、 いい女やいい男を求め

          【詩】生姜

          【詩】ぼくの中のきみ

          想い出度が25% 思い込み度が15% 偶像度が20% 期待度が20% 存在度が10% 恋愛度が10% 現実度が0%

          【詩】ぼくの中のきみ

          【詩】クラクション

          車を運転していて怖いのは、 夜の歩行者の飛び出しだ。 子供や年寄りが飛び出すのではない。 ウォーキングに励む中年男女だ。 自分のペースを乱されるのが嫌なのか、 青になるのを待とうとしない。 これなら違反にならないと、 横断歩道の手前を歩く輩もいる。 いくら歩行者が悪くても、 撥ねたら運転者の責任だ。 運動だけが健康の条件ではない。 安全も健康の条件なのだ。 青になるのが待てないのなら、 ウォーキングなんてやめてしまえ。 おまえら一生高血圧の、 醜く肥えたブタでいろ! ブーブー

          【詩】クラクション

          【詩】自分を嗅いでいる

          お年寄りとすれ違った時、 ツンと鼻につくものがあった。 「ああ、これが加齢臭か」 そう思いながら、 ぼくは自分を嗅いでいた。 ある人と打ち合わせをしていた時、 思わず顔を背けたことがある。 「ああ、ひどい口臭だ」 そう思いながら、 ぼくは自分を嗅いでいた。 他人の臭いが気になるたびに、 自分の臭いが気にかかる。 おそらくおならの臭い以外、 自分の臭いには気づかないもので、 だから他人を基準にしてしまう。 街でブーツの女性を見た時に、 思わず一人ほくそ笑んだ。 「彼女はき

          【詩】自分を嗅いでいる

          【詩】夫婦生活

          朝方、嫁さんのあとに トイレに入る時、 ふと『何でこの女の 生活臭の中にいるんだろう?』 なんて思うことがある。 昼間、嫁さんと二人で 買い物に行っている時、 ふと『何でこの女と 一緒に歩いているんだろう?』 なんて思うことがある。 夜間、嫁さんと二人で テレビを見ている時、 ふと『何でこの女と くつろいでいるんだろう?』 なんて思うことがある。 夜中、嫁さんのイビキで 目をさまされる時、 ふと『何でこの女が 横に寝ているんだろう?』 なんて思うことがある。 縁だと言

          【詩】夫婦生活