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記事一覧

香り

 目の前の自動ドアが開く。室内に充満した空気が外に出ようと押し寄せ、それと同時に鼻を衝く…

樺羅
6年前
1

君の笑顔

お願いだから泣きやんで、その時の私はそう願うことしかできなかった。 七月三十一日金曜日、…

樺羅
6年前
4

無彩色の世界で笑う

「黒斗(こくと)さん。あなたいつまで残っている気なの、いい加減自分の置かれている状況理解…

樺羅
6年前
7

君と冒険譚

「兎にも角にも、大変だったのだよ少年」 「あぁ、そうか」 「あぁ、そうだ」 「君は何がそん…

樺羅
6年前
3

女童と娘子

  まっくらくらな時の中。  カランコロンと音がなる。  どこからともなく響く音。  まっ…

樺羅
6年前
3

リコリス・ラジアータ

「弟よ、お腹が空いたわ」 「知らないよ、なんで僕に言うのさ」 「そこにあなたが居るからよ、…

樺羅
6年前
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