紅粉チコ

大阪のチンピラ詩人

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詩「月を背に」

初秋の風を身に纏い 腰に提げた奇異なる剣を 天高く突き上げれば あの日の涙や面影が 切っ先から伝い流れる 懐念と尽かす事なく 我が血肉へと化身させ 叫べ志士たち いざ立ち向かう 我との戰

    • 詩「初恋」

      腕に咲いた絵画 翻った白いコート 夜中に降った雨 そして それがはじめての恋

      • 詩「飛ぶその時」

        欲望の翼に乗り 情火を撒き散らし 我の姿は何に変える 絶望の川を超え 逢いに行くその時 愛と云う謌を諷ずる

        • 詩「オンガク」

          恋を忘れた 儚いキミは 人ごみにまぎれ 音楽の洪水で 自分を取り戻す キミを見つけた 脆いワタシは 人ごみの向こう 希望の未来で 全てを受け止める

        詩「月を背に」

          詩「希道」

          夏へと加速する日常 僕らは想いをソナチネに変え 明日の行方に光を抱く

          詩「希道」

          詩「雨音と手紙」

          雨がつづく夜 繰り返し交わされた手紙 確信する事さえ出来ず 言葉を拾い集めた かくれんぼを罷められず 未だ息を潜めている 誰も教えてくれぬまま 雨に濡れた鬼は夢か幻か

          詩「雨音と手紙」

          詩「眩暈」

          乾いた瞳 その奥の閃光 眩暈する眼差し 愛が微かに 見え隠れする

          詩「眩暈」

          詩「ユウコクのラヴェル」

          電車に揺られる傍ら音楽に触れる 美しい音色の主人公になったやうに 私は耽溺する 或いは細いバイオリン 或いは強いチェロのやうに 不意に揺れてにぎるつり革 音と共に波打つ幻影 夕刻は闇を纏い姿を変え 逢魔が時このつり革に触れる君

          詩「ユウコクのラヴェル」

          詩「知るが故」 

          愛しさと云う名の皿に 絶望と希望をのせ 迷いの影を落とす 二つの味は知ってはいるが 満腹故に手はつけずとも 傍らに置いたひもじさ 夢だと醒めて皿を覗けば 傷つく事が本望だと知る

          詩「知るが故」