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文脈で楽しむ

真っ暗な中に、いくつもの小さな光が集まっている。きれいだなあ!

 左目に残ったわずかな視力で、夜警を楽しむことができる。

 ドンッ、パラパラパラ!

花火の細かな形までは認識できないけど、夜空に無数の光が広がる光景は美しいと思う。

 まあ早い話、暗いところに光っているものがあればきれいだと思うし、なんとなくロマンティックな気持ちになったり、反対に神聖な雰囲気を感じ取ったりするわけですよ。

 テレビとか映画とかミュージカルとかは、セリフを聞けばだいたいのストーリーはわかるし、背景の音とか音楽でどんな感じで場面展開をしているかもわかる(もちろん、副音声とかあればありがたいけど!)。

 こういう楽しみ方、意外とありだと思いませんか?100パーセント楽しめないから経験しないよりは、50パーセントでも楽しめるんだったら経験しようっていう感じでいけば、その内趣味が増えたり、それが好きになったりする!ボウリングだろうと、ダーツだろうと、コツさえつかめれば、けっこう当たるようになる。っていう僕の価値観を楽しんでくれる友人や先輩、後輩に恵まれたから、日々楽しく過ごせてるんだって思います!みんな、ありがとう!

 この100パーセント楽しめないことを心配する人も中にはいる。「目が見えないのに展望デッキに一緒に行って楽しめる?」。まっかせてくださーい!目の前には何もない!眼下に緑っぽい森が広がっていたり、青っぽい海が広がっていたり、なんか小さくてごちゃごちゃしてわからないけど、町っぽいものが広がっている!それらを自分が高い処から見下ろしている!これだけで人間気持ちがいいじゃないですか!?結局は、100パーセント情報が得られなくても、感受性を最大限にすれば、意外とそれっぽい気分になれて楽しめるんですよ!

 例えば、海外旅行!言葉も文字もわからないけど、その雰囲気が楽しくないですか?レストランで注文して、その後「これもいかがですか?」みたいな感じで言われて、よくわからないけどとりあえず[Yes!]とか言ってたら、それほど美味しくないものがいろいろ付いてきてしまったり。道を聞いたら、おじさんが観光案内をしてくれてるのかなんなのかわからないけど、とにかく楽しそうにいろいろ話してくれるから、相槌を打てる範囲でしてとりあえずそのテンションに合わせて盛り上がってみたり。日本国内で同じ状況になったら絶対にイライラするのに、海外だとなんか楽しくなることっていくらでもあるじゃないですか。それはまさに感受性が高まっているからだと思うんですよ!

 ネットでも現実社会でも、かわいい者、おしゃれなもの、楽しいものがあふれかえる時代。そんな時代だからこそ、感受性を高めて能動的に楽しまないといけないと思うんです!そうすれば、インスタでバエナイようななんの変哲もないものでも、心の中ではしっかりバエさせることができる。そんなこんなで、僕はけっこう楽しんでいるのでした!!