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お金とユニバーサルデザイン

 視覚障害者の中で、お札をどう区別するのかはよく話題になる。お札の長辺の長さが違うから、他の種類のお札と比較して判別する。お札を半分に折って、人差し指と中指の間に挟み、指からどのくらいはみ出すかで見分ける方法。いずれにしても、お札の長さで区別するのが一般的だ。ちなみに、まっしーは前者の方で、財布には1万円、5千円、千円と重ねて入れておいて、おつりをもらった時にもしっかりその順番で財布に入れる。そうすることで、財布に手を入れた時に、すぐにお札の長さが比較できるので、必要なお札を取り出すことができる。
 よく「お札に付いている印を触って判断してるんですか?」と聞かれるけれど、まっし―的にはあの印ほとんど意味がない。新札を触ってかろうじてわかるぐらいの印だから、折り目がついていたらわからない。そんなこんなで、やっぱり長さで判断するのが一番という結論になって、現在に至るのでした!
 ついでに硬貨の話をすると、こちらはけっこうわかりやすい。1円は小さくて軽い。5円と50円の違いは5円の方が直径も中心の穴も大きく、一方の50円には縁にギザギザがついている。10円と500円の違いは、500円の方が一回り大きく、重さもあり、縁にギザギザが付いている。そして100円は表面に横線が入っているからわかりやすい!
 ところで、海外のお札に目を向けると、日本とは違った工夫が施されている。と言っても、僕が行ったことのある海外はヨーロッパ数か国とカナダだけなので、ユーロとカナダドルの話しかできないのですが…。
 まず、ユーロはお札の長辺だけでなく、短辺の長さも種類ごとに違う。そのため、金額が大きくなるとお札のサイズが本当に一回りずつ大きくなるような感じ。だから、慣れてくれば日本よりも大きさで区別がしやすい。
 次に、カナダドル!これはちょっとすごい。そもそも素材が紙ではなく、ペラペラのビニールシートみたいな感じ。しかも、なんと点字が浮き出ている!6個の点の塊が1か所だったら5ドル、2か所だったら10ドルって感じで金額ごとに区別しやすくなっている。これは湿度の影響も受けず、折り目も付きづらい素材だからこそできることだと思う。お札の大きさはどれも同じだが、パッと触って確認できるのがものすごく便利だった!カナダ最高!
 日本に話を戻すと、ちょっと前に新紙幣を発行することが発表されましたよね。まあ、肖像画が変更されたところで、触ってもわからないから「ふーん」って感じなんですけど…。でも、新紙幣は視覚障害者が区別しやすいようにさらに工夫がされるらしいから、それには期待しています!(なんか上から目線ですみません)。
 紙幣や硬貨の区別がしやすいのは、やっぱりいいですよね。これほど誰もが触れるものはないから、ユニバーサルデザインであってほしい。でも、究極のユニバーサルデザインは、やっぱりキャッシュレス決済なのかなと!ここまで書いておいて、元も子もないけど、レジで小銭を取り出す時に手間取ることもあるし、ICカードが使えないバスで運賃を支払う時にお金を床にばらまいてしまうこともあったし(これはまっしーがドジなだけですね笑)。便利なキャッシュレス決済だからこそ、もっとユニバーサルデザイン化もしてほしいなって思うんです!例えば、電子マネーのアプリによって、スマホの音声読み上げ都の相性が変わるらしく、残額や支払った金額を確認できるものとできないものがある。また、会員ログインをする時に、セキュリティ強化のために画像を選択しないといけないものもあるけど、そんなことをされたら僕一人じゃログインできないじゃないですか!もっと身近なことでいうと、交通系ICカードも、改札機にタッチする時に残額を確認できないのも不便(これに関しては、モバイルSuicaを使えばスマホですぐに残額とか確認できるから便利です)。
 まあ、こうやって求めだしたら限がないけど、物理的な紙幣や硬貨はもちろん、これからさらに普及するであろうキャッシュレス決済についても、ますますユニバーサルデザイン化が進んでほしいと思うまっし―でした!!