意外に工夫すれば着られます。

皆さんこんにちは。やっと桜が満開になり、春らしくなったなと思ったら、なんだか雨風降り続いて、気ぜわしく散ってしまいますね。毎年のことだけど、春というのは、すぐ終わってしまうような気がします。だから、いろんな文献で貴重な季節になっているのでしょうか?なんかそこら辺も、日本の伝統と関係があるのかもしれません。日本の伝統は、まだまだ調べてみる余地があるんだなと思います。
さて、本日の着物の小話は、こちらの着物のお話。このお着物はいつ買ったかも思い出せないほど大昔に買ったものだと思いますが、今日タンスの中から引っ張り出してみて、着てみました。不思議なもので、着物というものは、洋服と違って大昔のものであっても、着ることができてしまうから不思議なのですよ。洋服だと同じものを着ることは二度と無いなんて言うのもありますけど、着物は、いつまでも着られるというのが、洋服にない魅力ですね。

はい、茶色に、松や菊などを入れた小紋着物です。柄配置としては、比較的隙間の多い着物ではありますが、松や菊といった縁起のいい柄を使用していますので、格としては比較的高い方でしょう。今回は、半幅帯を利用してカジュアルな感じにしてしまいましたが、袋帯を使えば、ちょっとフォーマルなところにも使えなくはなさそうな小紋着物です。
実はこのお着物、身丈が140センチと非常に短いのですが、身幅は他の着物と対して変わらず、裄丈も変わりありません。リサイクル着物ですと、時々変なサイズのものがあるんですよね。例えば、身幅は広いのに、身丈が極端に短いとか、あるいはその逆もあるし、身丈も身幅も非常に短いのに、なぜか袖だけが長いなど、不思議なサイズ編成の着物に遭遇することは珍しいことではないです。
そういうものは、リメイクの材料にしかならないと思われているのでしょうか?とんでもなくやすい値段で売られていることが多いです。ほんと、可哀想なくらいにね。しかし、本当にリメイクの材料にしかならないのか?と聞けば、そうではないこともあります。どういうことかと良いますと、ちょっと工夫すれば着られることが多いのです。例えば、おはしょりを諦めて対丈で着てみる、あるいは、伊達衿を大幅に出すような着方をする。こういう工夫をすれば、着物としてまだまだ着れるじゃん!という着物は、非常に多くあるのです。
もちろん、ちゃんとした着方ではないことは百もわかっています。ですが、そのちゃんとした着方をしようとしてしまうと、もはや何十の着物たちが処分されてしまうしか無い運命にあることになります。それはちょっと、作った職人さんや、産地の人などが、悲しむでしょう。着物は着てこそ、着物という言葉は名言で、やはり、着てあげることが、一番の喜びなのではないかと思うのですよ。
だから、多少小さいからと言って、着るのを諦めてはいけません!
そうではなくて、どうすれば、着物としてまだ使えるかなって考えてあげることが、着物も人間も、喜べることなのでは無いでしょうか。それは着物だけではなくて、人間や動物にも当てはまることですよね。捨てるのではなくて、まだなにかに使えないか考える。大事なことだと思いますよ。

拝読有難うございます。何かの参考にしてくだされば嬉しくもいます。