イマイチ、年齢不詳

皆さんこんにちは。少しあたたかくなってきましたね。まだまだ冬の空気もあって寒いけれど、少しずつ春になっていくんだなという実感が湧いてきております。同時に花粉症もあって、目がひたすら痒いです。一応目薬はつけてるんだけど、今年は結構痒い。
さて、本日の着物ですが、赤に、大きな椿を入れた小紋着物に、ピンクの半幅帯をあわせました。一見すると、アンティーク着物に近い柄付きの着物ですが、裏地が赤ではないので、アンティークには該当しません。裏地は白い布なので、間違いなく戦後に仕立てられた着物だろうなとは思うのですが、ちょっと、華やかで派手な着物であり、現代着物の中ではなかなか個性的です。

このお着物の特徴は、袖が長いのに、丸みの大きな元禄袖ではないことです。これくらい派手なら、もう少し伸ばして、小振袖にしても良かったと思いますが、何故か元禄袖ではなく、袖丈も中途半端。ちなみに、元禄袖というのは対象年齢が若い人用であるということを表しています。若い人は、動きが敏捷なので、引っかからないようにという意味で、袖の丸みを大きくして元禄袖ができたそうですが、袖の形で対象年齢がわかるようになっています。つまり、元禄袖であれば若い人用で、四角張ったたもと袖であれば、年配者用と判断がつくわけです。このお着物は柄だけ判断すると若い人用ではないかと思われますが、何故か元禄袖を採用しておりません。そうなると対象年齢はどんな人をターゲットに作ったのか、不詳ということになり、ちょっと変な着物と言わざるを得なくなります。
まあ確かに、元禄袖で、地味な着物もあることにはあるので、この着物もそういう例外的なものなのかなと言うことにしておきますが、それにしても一体、これは誰が対象者なんでしょうか。着物を見れば、どんな人が対象者なのかを、大体見ることができますが、このお着物は対象者がはっきりしていません。
そんな中途半端な着物ですが、とにかくかわいい柄付きなので、私ぐらいの年の人でも着られそうです。
なので、今回着てみましたが、どう見ても年寄り向きっていう感じはしないですよね。
まあ、着物は、誰がターゲットなのかわからないものもあると言うことで。
着物を着るうえで必要なのが、対象者(未婚者既婚者あるいは、付いている職業など)や対象年齢などを着物から判断しなければならないのですが、たまにどういう人をターゲットに?と疑問符をつけたくなる着物も出てきます。
こちらのお着物は、浜松の忠右衛門さんで、980円で購入した代物ですが、対象年齢が分かりにくかったからこそ、そのくらいのやすさで購入できたのかもしれません。値段が付けにくかったのでしょう。
世の中、何がなんだか分からないでそのまま正解として、出回ってしまっている商品もあるということでしょうね。それが、着物の世界は多いということでしょうね。

拝読有難うございます。何かの参考にしてくだされば嬉しくもいます。