家系図をつくる-家族関係の再構築-
昔から我が家の家系図を作りたいと思っていた。
けれど私は、身内に対してはかなり寡黙で、必要なこと以外はあまり話さない。
他人に対しては結構コミュニケーションを取るほうだが、こと身内となると照れ臭さが勝ってしまう。
だけど人間いつかは死ぬものだ。
いつまでも照れや恥ずかしさを理由に、自分の家族の突っ込んだ話をしないのは多分悔いが残る。
そういう思いはこれまでも持ってはいたけれど、行動には移せないでいた。
それが変わった理由は、ふたつ。
ひとつめは、写真を趣味から仕事にしたこと。
田舎住まいなので、要望に応えて何でも撮る(もちろんできる範囲で)(写真は大事な記念・記録なので、できないことは無理に受けない)。
そして当然、家族写真も撮る。
家族写真について深く考えるようになった。
そして家族写真の大切さを潜在的なお客さんにアピールするため、まずは自分が撮っておかないと話にならない。
我が家は、仲は悪くないが、家族写真を残すという考え方もなかったし、みんな気恥ずかしいような気持ちが多分あったりして普段からちょっとぶっきらぼうで、今は妹らも県外に住んでいるため、家族写真が昔の一枚しかなかった。
それで私がカメラマンとして仕事を始めた昨年から、ことあるごとに撮るようになった。
妹たちは県外にいるし、相変わらず写真嫌いなので撮れてないが、せめて今いるメンバーで。
祖父もいつ亡くなるか分からない。妹たちの帰省を待っている暇はない。
そうやって何度か撮るようになると、気恥ずかしさは昔より減った。
そして家族関係もなんとなくより良好になった気がしている。元々悪くはないのだが。
(家族写真の大切さやもたらす良い効果などは、また別の機会があれば書こうかな)
そして私が家系図を作っておこうと行動に移せるようになったもうひとつの理由。
それは、今の彼氏の存在。
彼は元々家族の仲が険悪だった時期があるらしく、母親もヒステリックで、兄弟とも仲が悪かったらしい。
前回、彼氏に関する記事で少し書いたけど、自殺未遂をしたことがあったらしく、その後家族で色々とぶっちゃけた話をしたって言ってたかな?
とにかく彼は、溜め込む性格でもあるけれど、大切な人とはしっかりと話し合いができる人だった。
私と価値観のズレで険悪になったときも、話し合いができる。(鬱モードのときはできないけど)
そして私の家に住んでからも、彼はよく電話やLINEで親と長話をしている。
私はそんなこと絶対になくて、用事だけで済ましてしまうから、見ていてビックリするのだけど。
ありがとう、とかもちゃんと言う。
そんな彼を見ていて、私も、
気恥ずかしいとかは置いておいて、後悔しないように行動しなきゃ、と思うに至った。
そんなことで、昨日、今日と実家に帰って家系図を作ってみた。
意外と難しい。
線がごちゃごちゃになる。
だけど、作ってみて、良かった。
祖父が近年ずっと喘息で夜中に何度も救急車で運ばれたりして、つい先日から酸素吸入器をつけている。
そしてもうすぐ施設に入ることになった。
酸素吸入器が嫌で、楽しいことも何もなくて、もう生きるのが辛いと、こないだ漏らした。
そんなふうに思っているとは全然知らなかったので、ビックリと同時に悲しくなった。
それで、私にできることは何だろう?と考えて、とりあえず喋ろう!と思った。
そして前から気になっていた家系図作りをすることに。
祖父は耳が遠すぎて、こちらが大声を出しても会話がままならないので、普段は必要なことしか話さない。もしくは筆談。
だから自然と、一日のうちで会話する時間もかなり短くなる。
だけど家系図作りを通して、いろんなことを聞いた。久しぶりにたくさん話した。
驚いたのは、祖父の頭がかなりハッキリしていること。
かなりたくさんの親戚関係を覚えていた。
こりゃ、生きてるうちに聞いておいてよかったな、と心から思った。
祖父の父親や祖父のおじいちゃんのことも聞いたりして、連なった家系図の線を眺めていると、とても不思議な気持ちになった。
カメラマンにならなければ、そして今の恋人と出会わなければ、もしかしたら家族写真も家系図作りも先延ばしにして、気が付いた時には後悔することになっていたかもしれない。
最近あまり文章の構成とか考えずにつらつらと書いていますが、続けるには無理しないのが一番ですね。
読んでくださってる方々、いつもありがとうございます。
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