主体性

DX講座の三週目が終わりました。全日程の折り返しになります。徐々に知らない言葉も増えてきて、直ぐに理解できないこともありますが、それが新鮮で楽しくもあります。特にWebサイトをノーコードで作成できるSTUDIOには強く興味を惹かれました。もともと趣味で作ってみたいサイトがありましたので、少しずつ進めていければと思っています。

1.リーダーシップとチームワーク


講義の冒頭は、前回のQ&Aから始まります。アジャイル開発についての説明の中で指揮者がいない管弦楽団(オルフェウス室内管弦楽団)のことに触れられました。
その楽団の運営方針として次の原則があるそうです。

1.仕事をしている人に権限をもたせること
2.個人として最も質の高い演奏をする、自己責任を負うこと
3.役割を明確にすること
4.リーダーシップを固定させないこと
5.平等なチームワークを育てること
6.話の聞き方を学び、話し方を学ぶこと
7.コンセンサスを形成すること
8.職務へのひたむきな献身があること

指揮者がいないほか、コンサートマスター(通常はヴァイオリン首席奏者)も演目ごとに決められているようです。指揮者がいる場合は、一つの指示系統のもと、統率のとれたまとまりのある演奏ができるでしょう。一人の指揮者のもとで、互いに成熟していくというケースもあると思いますし、指揮者をつけるメリットは当然あるでしょう。
しかし、リーダーシップを固定せず、平等な関係性の中での運営はどうでしょう。まだ生で聴いたことはありませんが、一人ひとりの個性が立った、熱量のある演奏が聴けるのかなと想像しています。
そして、彼らの多くはニューヨークフィルなど他の楽団にも属しているようです。指揮者の存在を否定するものではなく、オルフェウスでの経験が一人ひとりの資質を高め、音楽界全体にも好影響を与えているのではないかと推察します。
私自身、楽器の経験はありませんが、大学時代から合唱に親しんでおり、練習で指揮なしで歌うときは、より一層周りの音や気配に集中する必要があるし、一人ひとりの意思や共通認識が求められると感じます。そういえば、私の団は外部から指揮者を招いていましたが、学生だけで運営する団体はなんとなく独特な雰囲気を放っていたような気もします。

2.視座

よく知られているように自治体職員は数年ごとに異動があります。いくつもの部署を経験することは、広い視野から自治体を捉え、相互関係の中で政策を実行していくという意味では有効なのかも知れません。
しかし、実際には、部署間で不満を持っていたり、異動したら「過去の業務は関わりたくない」という思考になってしまうことがあります。身につけた知識も異動後に自らに学ぼうとしない限りは、どんどん古くなってしまいます。
具体的な原因や対策の深掘りは、ここではおいておきますが、色んな部署を経験するといっても実際には十分に連携出来ているとは言い難いと感じます。むしろ数年おきに知識や経験がリセットされたり、不得意な分野に異動させられたりする弊害も少なくないのではないでしょうか。
では、全職員が同じ視座を持って進んでいくためにはどうすればよいのか?
講座では、二割共有ならぬゼロ割共有、Slackなどのツールで全ての議論、業務状況を見えるようにするといった話がありました。確かに納得できるものですが、その方法では人員が増えるほど、業務が多岐にわたるほど難しくなるような気もします。今、私が思い付く限りで最低限必要なのは、自らの古びた経験、少ない知識だけで判断しないということ。そして、学び続けるという姿勢を大切にするということです。
その姿勢があれば、議論が崩壊したり、心理的に不和を起こしたりすることはないのかなと考えます。
余談ですが、「視座」と書いていて、「立脚点」という言葉を思い出しました。似ている言葉ですが、立脚点は各自の得意分野、知識や技術に基づく考え方というふうに捉えています。社会にはどういう課題があって、いかに自分の得意技を使っていけるのかという考え方を大切にしていきたいと思っています。

3.ファーストペンギン

8日の講義で「ムーブメントの起こし方」についての動画を観ました。初め、一人の男が独特なダンスをしていて、周りの人々は傍観しています。しばらくすると一人ダンスに加わります。それから、ポツポツと加わる人が現れ、最終的には雪崩的に人が集まり、踊っていないほうが少数派になってしまいます。
ここで大事なのは、ファーストペンギンになるのことは勿論ですが、最初のサポーターが現れるということなのだと理解しました。最初のサポーターによって、ファーストペンギンはリーダーになれるのだそうです。私は、なかなかファーストペンギンになる勇気が持てないでいますが、何かを始めようとする人、楽しいとこをやろうとしている人を嘲笑ったりせず、応援したり、時には一緒に楽しんだりできる人でありたいと思っています。


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